総フォロワー数420万人超!人気ミニチュア写真家が語る“アイデアの出し方”
ブロッコリーやパセリが森に見えたり、水面に浮かぶ木の葉が小舟に見えたり……。あるものを別の景色や風景に見立てて遊ぶということを、子供の頃にしていた人は多いのではないだろうか。
そんな「見立て」を作品として発表している作家がいる。Instagramでは367万人、Twitterでは60万人のユーザーにフォローされている(2022年1月14日現在)ミニチュア写真家・見立て作家の田中達也さん(@tanaka_tatsuya)だ。
今回はミニチュア写真を始めた経緯や「見立て」に興味を持ったきっかけ、そして作品制作の際に大事にしていることについてインタビューを行った。
小さい頃から見立てが大好きだった
田中さんはミニチュアの視点で日常にある物を別の物に見立てたアートを制作し、毎日作品をSNS上で発表し続けている。近年ではSNSの活動だけでなく展覧会の開催やドラマのタイトルバックの制作、また作品集や絵本といった書籍出版など多岐にわたる活動で世の中にミニチュア写真の魅力を広めている。
見立てに目覚めたのは子供のころで、スーパーで山積みにされたブロッコリーを森に見立て、当時好きだった映画『プレデター』を思い出し、ヘリコプターが森に不時着する風景を想像したりしていたという。その頃の経験が今のミニチュア作品の出発点のひとつになっているそうだ。
「大人になって見立てを題材にしたミニチュア写真を撮り始めました。はじめの頃は趣味として写真を撮り始めましたが、そのうち被写体が欲しくなり、趣味で集めていたミニチュア人形をモデルにして写真を撮りはじめたんです」
「共感」が重要な要素に
そして作品をInstagramなどのSNSにアップし続けてだんだんと評判になり、次第にファンが増えていった。SNSを中心に人気を博しているのは、作品を見た誰しもがアイデアを「わかる!」「知っている!」と共感できるのが大きな理由だ。
「基本はみんなが知っているものを別のものに変換して見せることで『そう見えるよね』という感覚を大事にしています。アニメや映画作品を題材にすることもあります。たとえば“ライトセーバーは戦うときにつかうもの……ということは『スターウォーズ』を知らなくても分かるはず”というように、見る人がなんとなくで知っているものを、作品に落とし込むように意識しています」