BLネタが人気の4コマ作家を直撃!「自分の作品が売れたら日本は終わり」
実は、かなり配慮しながら描いている
──実際そういう作品を発表することで、賛否を含めてどのような反響がありますか?
松本:最初の頃は、なんとなくで描いてましたけど、こういう分野を中心に描くようになってからは、かなり配慮しながら描いているんですよ。なにより、まわりのことなんて関係ねぇよみたいなメンタルが強いわけでもないので(笑)。だから、否定的なコメントよりも、肯定的なコメントだったり「そういう楽しみ方もあるんだ」みたいなものも多いですよ。
──かなり、こだわりが強そうにも思うのですが、否定的なコメントが少ないというのがすばらしいですよね。
松本:BLっていうジャンルで描いてないのもあるかもしれないですね。見方によれば、そういうジャンルの作品にも読めるかもしれませんが、自分としては「こういうことってありますよね?」っていう“あるある”を意識してます。例えば、男性が裸のシーンを描いてもBL向けの作品じゃない。それだと、『刃牙』だってBL作品になっちゃいますから。それぞれの属性の生態を4コマにしてるっていうイメージです。
本家から認められた喜び…
──本流のBL作品として描くと、どうしてもそれぞれのこだわりがあるので、何かしらの意見が出てきますからね。その中で、ちゃんと腐女子や男性同性愛者のツボを押して支持を集めるのは至難の業だと思います。
松本:一番、嬉しかったのが、ゲイ雑誌で有名な『Badi』の方々が運営している『new TOKYO』というWebメディアから連載のお仕事が来たことです。なんか認められたというか、もっと勉強しなければいけないなっていう気持ちになりました。
──本家から認められるのは嬉しいですよね。ではこれからは、ますます支持を広げて、コミックスなどにも展開されようと?
松本:いえいえ。コミックスになるのは嬉しいことですが、冷静に考えると、Twitterで無料だから読んでもらってるんだろうなって。『ワンピース』とか『ドラゴンボール』と比べるわけじゃないけど、やっぱりメインストリームにある作品ではないですからね。もし、自分の作品が売れたら、日本終わりだぞって思いますよ(笑)。