アンジャッシュ渡部建、“活動自粛”を経てたどり着いた新境地「ちょっとだけ前に進ませてください」
SNSの反応は事前に想像できていた
――11月に発行された新刊『超一流の会話力』を拝読しました。本のオファーが来た時は「世間に受け入れられるだろうか」という不安もあったそうですね。
渡部:現にSNSを見ると、「お前、どの面下げてコミュニケーションの本出してんだ」「あんな事件起こしたやつが、何っちゅうタイトルつけてんだ」って声があったんですよ。
僕がコミュニケーションの本を出せば、絶対にこういう反応になるなと想像してたから、ショックというよりも「そりゃそうだよな」というのが正直な気持ちです。けど、たぶんいつ出してもこうなるんですよね。
タイトルの“超一流”は「僕のことではない」
――批判がくるとわかったうえで出版しようと考えたのはなぜですか?
渡部:世にコミュニケーションで困ってる人がたくさんいる中で、実際その指南書を読んでみるとけっこう難しい。それで、ありがたいことにご依頼をいただいた企業講演で「もっとシンプルに考えたほうがいいんじゃない?」ってことを話してみたんです。
活動を続けていくうち、出版社の方から「これは世に出すべき。悩んでる人がすごく助かる内容だから」という言葉をいただきまして。それで、お受けすることになったんですよね。
「超一流の会話力」って、どう考えてもケンカ売ってるようなもんじゃないですか(苦笑)。けど、読んでいただければわかる通り、“超一流”は僕のことではなくて、僕が見てきたテレビ司会者の方々。「そんなすごい人たちを真横で見てきたけど、彼らのやってることって意外とシンプルだよ」って本なんです。