“夜職”経験者向きの「意外な転職先」。未経験でも積極的に採用する企業も
犯罪ではないのだから過去は隠さなくて良い
――面接で「キャバクラで働いた経験があります」という事実を伝えるべきケースと伝えるべきではないケースなどはありますか。
坪嶋:隠さないほうが絶対にいいし、自分が嫌な思いをしたりする企業なら勤めてもいいことはないと思います。犯罪でもなんでもないわけですから堂々としていいし、過去を肯定してくれる企業なら気持ちよく長く働けるはずです。たとえば隠していた過去がバレたときに処分されたら自分に問題があったと見なされてしまう。
特殊なケースではありますが、元AV女優の女性が過去を隠してとある企業に就職した際に「お宅の社員の●●がAVに出ていた」という告発文とともにその子の出演DVDが同封された封筒が届いたことがありました。それがきっかけで社内にもバレてその日付で解雇となり、昼ジョブに相談に来てくれました。商談相手が昔の風俗のお客さんだった人もいて、それでバレてしまったケースもあります。
数字だけでは測れない好影響が
坪嶋:そうなったときにその子が継続して働けるかどうか。社長や幹部陣においては偏見がなくても他の社員全員がそうとも限らないので、「過去については上層部だけにとどめて、もし何かあればその子を守ってほしい」と伝えていますね。そういう意味でも夜職からの昼職に転職する際には、やはり信頼できるところからの紹介が1番強いのではないかなと思います。
――夜職経験者と言うとコミュニケーション能力や容姿に長けている傾向から、やはり営業職や接客業といったお仕事に就かれるパターンが多いのでしょうか?
坪嶋:実績としては営業が一番多いのですが、エステや脱毛サロンなどの美容関係、さらにはバックオフィス業務の中でも採用担当や広報などに就く方も多いです。やはりコミュニケーション能力と見た目の部分で映えるポジションは適職と言えると思います。また「男だらけの社内で、昼ジョブからの求職者が入社した日からみんなが身だしなみを整えるようになり、社内の雰囲気も明るくなった」と言われました。