自分の土地に無断駐車された…再三の抗議を無視する男に使った“奥の手”
執念の捜索で犯人の自宅を特定
車の持ち主に関する情報は管理会社から得られませんでしたが、同じ駐車場を借りている方などへの聞き込みから近所に住んでいる女子大生の彼氏が犯人であることが判明。そこで彼女の自宅宛に抗議文書を送りますが、これすらもスルーされてしまいます。
「本当にいい度胸していると思いましたね。この時点では持ち主の大学生がどんなヤツなのかも確認していましたが、特にガラが悪そうでもない普通の人なんですよ。でも、私もヘタレなので本人の前で面と向かって文句を言う勇気もなく、コイツの自宅を突き止めて親に抗議しようと思いました。これだけ彼女の家に入り浸っているということは実家暮らしの可能性が高いと考えたからです」
ある日、ちょうど帰宅のタイミングで相手が車を出したため、大貫さんはそのまま尾行。30分ほど車を走らせた郊外の一軒家の前で停まり、大学生の自宅を特定することに成功します。
内容証明が決め手に
表札には苗字しか出ていませんでしたが住所がわかったため、不法駐車を直ちに止める旨を書いた内容証明郵便を郵送。すると、この2日後に大学生の父親から電話が来たそうです。
「規則上、同封できなかった不法駐車の証拠写真も別の封書で送りましたが、まったく知らなかったみたいです。最初から平謝りでその週末、両親と大学生本人が来ましたが、散々怒られたのか神妙な面持ちで『すみませんでした……』と謝罪してきました。
両親からは菓子折りとは別に慰謝料として10万円包んできて、さすがにこれは迷いましたがありがたく受け取ることにしました(笑)。一応、彼がどの大学かも把握していため、両親にもスルーされたら大学に抗議しようと思っていたのでそこまでせずに済んでよかったです」