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有能な新人が「チャラい」せいで飛ばされ…上司につけこまれた愛車通勤

学び

「成績さえ良ければ何をしても許されるという成果主義を掲げる以前に、社会人としての規律を守るのが、新入社員にとって、大切なことですね」

東京の通勤風景 横向き

※画像はイメージです(以下同じ)

 そう語るのは、大手人材総合サービス会社で18年間勤務の後、6年前に独立し、延べ2500人の転職をサポートしてきた、ライフプロデューサーの矢加部英達さん。

 これまでさまざまな新入社員を見てきた矢加部さん。ある新入社員は自らのヤンキーさが原因で退職を招いたとか。一体どんなことをしでかしたのでしょう。

六本木でナンパの日々を送る代理店マン

「広告代理店勤務の新藤隆史さん(仮名・24歳)は、入社2年目からハイラックスサーフで出社するようになりました。後ろにサーブボードを乗せられるようなSUVです。仕事が終わると愛車で六本木界隈のクラブへ直行。毎晩のようにナンパして遊んでいました」(矢加部さん、以下同)

 当時の新藤さんの会社は、東京の一等地にある社員数1000人ほどの中堅の代理店。直属の上司である課長の考え方が古く、新藤さんは心の中で常に反発していたそうです。

「新藤さんは、1年目はおとなしく課長に従っていましたが、2年目から辛抱しきれなくて、とうとう学生時代にバイトで購入した愛車で出社するようになりました。営業の際も愛車を使うようになりましたが、問題になったのは、新藤さんが車を会社の前に路上駐車をしたことです」

路上駐車に上司がとった行動とは

駐禁

 新藤さんのハイラックスサーフは、いつも会社の前に堂々と止まっていました。それが課長の目に留まり、新藤さんはある日、注意されます。

「課長は、新藤さんが路上駐車している車でクラブに通って、毎晩のように女の子をひっかけていたのも知っていました。がっちりとした体格の新藤さんは大学時代に格闘技のサークルでK-1にも出場。見た目もマッチョで威圧感があるため、課長は腕力では負けると思ったのか、とても陰湿なやり方で彼を退社に追い込んだのです」

  ある日、新藤さんは営業から内勤に異動させられます。一日中会社で事務処理をさせられる日々。
 愛車も夜の遊び場に繰り出す以外に、使い道がなくなってしまったため、次第に乗らなくなったそうです。

「ハイラックスサーフは新藤さんにとって、福をもたらす愛車でした。営業先で、車の話題になるとクライアントと話が弾んで、契約に結びつくこともありましたから。課長はそのことを知った上で、新藤さんを閑職に回したんです」

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