中川翼16歳が語る『耳をすませば』松坂桃李との想い出「優しくて憧れの人です」
松坂桃李さんはとにかく優しかった
――本作では成長した天沢聖司は松坂桃李さんが演じています。現場でご一緒された感想は?
中川:とにかく優しかったです。清野菜名さんもいらしたんですけど、清野さんがすごくゲームがうまいそうで、松坂さんが「後で一緒にゲームやろうよ」と声をかけてくださいました。結局、時間がなくて実現できなかったんですけど嬉しかったです。松坂さんとはその前にも『視覚探偵 日暮旅人』の現場でご一緒してるんですが、その頃から全く変わらず、優しくて貫禄があって、憧れの人です。
――今年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演されて、たくさんの先輩方とご一緒しましたね。
中川:一緒のシーンはなかったんですけど、中川大志さんに「一緒の苗字だね」と話しかけていただきました。前にも同じ作品に出ていたことがあって、そのときも一緒のシーンはなくて残念だったよね、と。優しい方ばかりで刺激を受けましたし、なかでも母親役の宮沢りえさんのオーラや温かさには感動しました。
俳優以外なら数学の先生になりたい
――特に現場での姿勢が印象的だったのはどなたですか?
中川:宮沢さんはリハーサルから、周囲の反応を見たりして、本番にかけてちょっと変えていくんです。同じセリフでも最後に少し抑揚をつけたりして、見ている人を笑わせたり、楽しくさせようという思いが伝わってきてすごく印象に残っています。
――ちなみに、現在、学業と演技のお仕事を両立させていますが、もしも違う職業になれるなら、何をしてみたいですか?
中川:中学校の数学の先生です。中学3年生のときに、数学を教えてくれた若い先生のおかげで、数学がより好きになったんです。もともと好きではあったんですけど、さらに深く知りたいという思いが強くなりました。それに僕も人に教えることが好きなので、そういう先生になれたら素敵だなと。
数学自体も本当に好きで、高校2年生になってから理系を選択したのですが、数学は答えが決まっているので、解けたときが気持ちいいんです。