婚活アプリでの「ウソ年収」が入籍後にバレた…豹変した妻が言い放った一言とは
晴れてゴールイン! しかし思わぬ落とし穴が……
1年ほどの交際期間を経て子宝を授かり、籍を入れるタイミングで同居するということになりました。しかし、喜びもつかぬ間……。
「入居審査のために不動産屋に提出する書類ってあるじゃないですか。もちろんここはウソの年収を書くわけにはいかないので、なるべくバレないように平静を装いつつ先に妻に書いてもらい、僕があとから書き加えて提出しました。
審査が通って店舗で契約するってなったときに、妻がいる前でその書類を返されてしまって。『あ、ヤバい』って思って妻の顔を見ると、年収の欄に目線がくぎ付けになっていました……」
不動産屋を出てすぐに平謝りをしたそうですが、目も合わせてもらえなかったとか。
「今までマッチングアプリで会った男性は基本的に全おごりだったらしいんです。それに比べて僕は給料日前とかは割り勘にすることも多かったので、薄々、本当はお金がないんじゃないかと勘付かれていたようなんです。
でもそのときはお腹の子供に影響が出ないように、なるべく感情を押し殺していたみたいで修羅場にはなりませんでした」
出産後、妻の態度が一変……悲しすぎる家庭内の冷遇
妻の態度が一変したのは、出産を経てからだといいます。
「生活費のことで口論になりかけた時に『あなたの手取りが少ないのが悪い。どうせブラブラしてるんだったらバイトして』と言われ、何も返せませんでした。やむなく融資した先の町工場の社長に頭を下げて、土日は終日時給1000円でバイトをさせてもらってます。もちろん会社には内緒です」
さらに、森本さんの家庭内での待遇はかなり厳しいものに。
「お小遣いは月2万で何とかやりくりする生活になってしまいました。昼食代を引くとほとんど手元に残らず、趣味のバイクにガソリンを入れることすらできません。残念ながら夫婦の関係は冷え切っています。仕事関連の飲み会ですら無駄遣いしないようにとグチグチ言われるし、プライベートな飲み会ならなおさらです。かといって家にいても一挙一動を監視されてるように感じるので、落ち着く場所は営業車の中くらいです」
そんな森本さんの唯一の楽しみは仕事がある日に数本だけ吸うタバコだそうです。
「隠れてこそこそ吸ってます。一度隠れてパチンコに行っていたことがバレて、ただでさえ少ないお小遣いを減額されてしまったことがあり、これがバレたらどうなることやら……。でも他に気分転換する方法もなくて。少ない小遣いの中から身を削る思いで買っています。もちろん吸いすぎないようにきちんと計算してます」
身から出たサビとはいえ、そう語る森本さんの姿には哀愁が漂っていました。せめてもっと早いタイミングで正直な年収を告白していれば、今とは違った結果になっていたのかもしれません。
<取材・文/蒲須坂正男 イラスト/中西トモナオ>