“稼ぐ力”は大手コンビニ以上なのに…「スリーエフ」3期連続の赤字のワケ
赤字体質が続いている根本的な原因は?
スリーエフには連結子会社エル・ティーエフがあります。この会社は「ローソン・スリーエフ」のチェーン本部を運営する主力事業を担っています。しかし、この会社はスリーエフの100%子会社ではありません。スリーエフの出資比率は51.0%。残りの株式はローソンが保有しています。
スリーエフの「非支配株主に帰属する当期純利益」は、子会社が稼いだ利益を、出資比率に応じて調整する会計処理。そのため、ローソンに帰属する子会社の利益を差し引くと、最終的に赤字になってしまうわけです。
当初はスリーエフが出資比率70%だった
スリーエフは2013年2月期に5億900万円、2014年2月期に11億5300万円もの純損失をそれぞれ計上しました。自己資本比率が31.4%から26.9%まで悪化します。業績不振を背景として、ローソンとの資本業務提携を決断しました。
2015年11月に両社は資本業務提携に関する基本合意書を締結。ローソンはスリーエフの株式5%を取得しました。「ローソン・スリーエフ」の誕生です。スリーエフとローソンは、2016年9月にダブルブランドのコンビニエンスストアを運営する合弁会社エル・ティーエフを立ち上げます。当初はスリーエフ70%、ローソン30%という出資比率でした。