うつ病&引きこもりから「ドコモ65億円出資」へ。メタバースで生活を変えた仕事人
メタバース元年といわれる2022年、大きな注目を集めている人物がいる。世界最大のVR上の展示会をつくり上げた「動く城のフィオ」氏(@phio_alchemist)だ。VR系メタバースの先頭を突っ走る仕掛け人がその可能性を大解剖!
VR系メタバースで収入を得る人が増加中!
今や流行語となりつつある「メタバース」。アバター(分身)を介して楽しめる仮想世界を総称する造語だ。その言葉を浸透させたのは、昨年、社名を「メタ」に変えたフェイスブック(当時)のマーク・ザッカーバーグ氏。毎年1兆円規模の投資を行うことを明かして、ビジネス界にメタバースブームを巻き起こした。
だが、実はいち早くメタバースに目をつけ、ビジネスの可能性を広げた人物がいる。世界最大のメタバース・イベント「バーチャルマーケット(Vket)」の発起人であるフィオ氏だ。
療養中にバーチャル空間の面白さに気が付く
「私は数年前にうつ病にかかってしまい、対人恐怖症により自宅から出られなくなってしまいました。そんなときにVRに出合い、バーチャル空間の面白さに夢中になった結果、仕事ができるまでに回復していたのです。まだ、メタバースという言葉が使われていなかったときの話ですが」
そう話すフィオ氏は2018年に仮想空間上の展示即売会とも言えるVketを初企画。これが年々規模を拡大し、2020年には来場者数100万人以上、個人出展数1200を記録し、ギネスにも認定されたのだ。
2021年にはフィオ氏が役員を務めるHIKKY社は、NTTドコモから65億円もの出資を獲得。言葉ばかりが先行するメタバース業界において、ビジネス化に先鞭をつけた。ただし、メタバース業界が活性化するのはこれからのようだ。
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