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21歳女性がマッチングアプリに登録。「若いのにもう婚活?」と言えないワケ

暮らし

若い頃の「合コン」にも危険はあった

合コン

 このように「よく観察した上で、判断してから会う」のが当たり前の世代にとって、マッチングアプリは自然なプロセスです。しかし親世代は、そもそも「ネットで知り合う」ということ自体に抵抗がある人が多いと思います。

 でも、どんなコミュニケーションにも一定の危険があり、親世代が若い頃に行っていた合コンだって、危険が全くないわけではないでしょう。子世代は「ウェブコミュニケーションが、リアルコミュニケーションよりも危険」という意識がないところが一番違うところです。

 そして、ウェブコミュニケーションへの偏見がない背景には、ネット上の正しい情報を見極めることができる、ITリテラシーの高さがあります。私も親世代ですが、今だに初めて利用するECサイトにクレジットカードを登録するときはちょっと緊張します。

 でも、デジタルネイティブ世代は、10万円以上する時計もネットショッピングできてしまう。ネットで買い物することへの抵抗が少ないだけでなく、情報収集能力、危ないサイトを見極める能力も親世代より高いのです

「危ないサイト」を見分ける方法はあるか?

 もちろん、すべてのマッチングアプリが安心なわけではありません。やはり、怪しいアプリもあります。選ぶ際のポイントとしておすすめしたいのが、知名度があることに加えて「登録が面倒であること」です。本人確認が必要だったり、必須入力項目が多数あったりすると、身分を詐称することが難しくなるからです。

 ただ、安心できるアプリであっても、登録者全員が本気で結婚相手を探しているわけではないことも知っておくべきでしょう。

 28歳の女性Bさんがアプリに登録した理由は「情報収集」です。「世の中の未婚男女が求めている条件に自分が合っているか」「婚活市場での自分の立ち位置」をチェックしたくて、登録だけして男性の情報を見ているそうです。すぐに会社を辞める気はないけれど、いずれ転職したいと考えている人が転職サイトをチェックするのと同じ感覚なのでしょう。彼女のような登録者は決して少なくないはずです。

 今、マッチングアプリは、これまで婚活の主流だった結婚相談所や婚活サイトを凌ぐ勢いです。では、結婚したい人にとって最もベストな方法かというと、あくまでも「価値間の合う人を見つけるための方法としては優れている」のであって、「成婚しやすい」わけではありません

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