部下の味方になる上司、敵になる上司の特徴。お近づきになるコツも
出世するほど、役員や部長から厳しい成果を求めらるのが世の常。部下の残業時間を増やしたくない、自分が我慢して行えば済む話だと考え、部下に仕事を振り切れないでいることもあるでしょう。上と下に挟まれた中間管理職ほど、過重労働の中、辛い毎日を過ごしているのです。
だからこそ、これを読んでいる若手ビジネスパーソンの皆さんのほうが歩み寄るべきなのです。上手にサポートすることで、好き嫌いで決められがちな人事評価制度における自分の得点を引きあげることができるはず。今回の記事では、大手人材紹介会社で教育研修部長を務めた経験がある川野智己氏が「上司から高評価を得る方法」を紹介します。
浦島太郎になった気分で上司を助けよう
夜遅くまで、数日後に控える会議の資料作りや修正に追われる上司の姿を見かけたことはありませんか。あえて自分から会議開催の前々日あたりに、上司に「お手伝いできることはありませんか」と、声をかけてみましょう。思いもよらぬ声掛けに、上司は大変喜ぶはずです。
また、業務を行うにあたって必要な能力を上司が持ち合わせておらず、途方に暮れていることもあるでしょう。そんなときも「私が得意としていることなのでやらせてください」と申し出てみてください。上司はまるで、地獄に仏がいたかのように皆さんに感謝するでしょう。
そんな上司との関係を「浦島太郎」に例えてみましょう。ウミガメが皆さんの上司で、「ウミガメ上司」とでもしておきましょう。彼は、オフィスという浜辺で激務に追われ、首をすくめて手も足も出ないでいます。そこに通りかかった浦島太郎がウミガメ上司を助けるのです。そう、浦島太郎は皆さんです。
「膨大な仕事量」と「頼もしい部下の不足」という困難に陥っているウミガメ上司を助けると、「お礼がしたい」とあなたを乗せて大海原に出ます。ウミガメ上司は、皆さんを出世への大きな潮流に乗せて導いてくれるはずです。
ウミガメ上司が多くの局面で味方に
それだけではありません。ウミガメ上司は海老やカニなどの甲殻類を食べてくれます。これは、皆さんが左遷や給与ダウンなどの“降格”類と出会う危険性を、事前に排除してくれることを意味しています。多くの局面で、皆さんの味方になってくれるはずです。
さらにタイマイ(大枚)の給料アップを得た部下を生んだことを、涙を流して心から喜んでくれるでしょう。招かれた竜宮城では、出世魚であるスズキやブリが振舞われ、同僚であるヒラメ社員が悔しそうに舞い踊ります。そうです、出世競争に勝ったのです。ウミガメ上司を救うことで、こんなにも大きな見返りが得られるのです。