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機長のアナウンスに隠された秘密。いつも同じ内容というわけではない

暮らし

アナウンスはいつも同じというわけではない

飛行機 機長

 逆に、景色の案内などアナウンスを多くするときは、夏休みなどで子ども連れの家族が多かったり、空の旅を楽しんでもらおうとする場合、フライトが順調で余裕がある場合などである。だが、機内アナウンスは、なれない機長は負担に感じるもので、機長になりたての頃などはマイクを握ると、考えられないようなミスをしてしまうことがあるそうだ。

 JALの機長だった大村鑛次郎氏が書いた『機長の仕事』(講談社)によれば、トラブルや故障のとき以外は、飛行情報程度の簡単な内容だが、気をつけなければいけないのが、目的地の到着時間のアナウンスだという。操縦席の時計は世界標準時に合わせてあるから、到着地の時間は計算しなくてはならないが、あわてると計算間違いをしてしまうという。

 国内線で天候がよいときなど、窓から見える景色の解説や航程の説明を何度もアナウンスしてくれる機長もいるし、名調子というほど内容を工夫している機長や、アナウンスが得意の名物機長もいるので、飛行機に乗ったら意識して聞いてみてはいかがだろう。

パイロットになるための3つの方法

 日本でパイロットになるには、3つの方法がある。ひとつは、航空会社の自社養成パイロットとして採用される方法。2つ目は、航空大学校を卒業して航空会社に就職する方法。3つ目は、自力で必要な資格を取ったうえで、航空会社に就職する方法だ

 航空会社の自社養成パイロットになるには、会社によって多少条件がちがうが、大学か大学院の新卒で、第1種航空身体検査に合格できるくらい健康であれば、とくにパイロットとしての資格や専門知識は必要ない。必要な技術や知識は入社後に教育・訓練されて、約4年後に大型ジェットなどを操縦するパイロットにまで養成される。

 航空大学校は、以前は旧運輸省によって国立のパイロットの養成機関として設立され、のちに独立行政法人化された。民間の飛行学校ではない。この大学の受験資格は、短大卒、専門学校卒、4年制大学を2年修了していることで、25歳まで資格がある。新卒時に1回だけしか受けられない自社養成パイロットより、採用されるチャンスは多い。

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