「昼は不動産マン」歌舞伎町の“二刀流ホスト”に聞く、昼夜のギャップ
1人前になったと思いきや…
そこからは自己流の営業をやめ、昼夜関係なく売れている先輩ホストに相談し、忠実にそのノウハウを実践していったそうだ。やがて地道な努力が実を結び、徐々にお客様が増え、売上も上がっていった。しかし――。
「値段を見ないで買い物したり、思い立ったタイミングで旅行に行ったりしたときに、ホストとしてようやく1人前になれたなと実感しました。ただ、連絡はおざなりになり、一人ひとりを大切にできていませんでした。
そうなると、お客様はどんどん離れていき、目に見えて売上が下がっていくので、当然お給料も少なくなる。ようやく、自分がとった行動の愚かさに気が付きました」
“普通の女の子”を変えてしまった
新人ホストに混じり、率先して店の掃除も行うなど、心を入れ替えて再スタートを切った。次第に売上は回復してきたものの、ある出来事がきっかけで心にしこりを感じるようになる。
「当時僕を指名してくれているお客様がいて、もともとはあまりお金を使うタイプではなかったのですが、応援するがために風俗を始めたり、AVに出演するようになったんです。
その時に、“普通の女の子”だったお客様の人生を変えてしまっていることに違和感を覚えました。何が正解だったかは分からないですが、ホストとして、ある程度実績を残せている今、新たなチャレンジをしてもいいんじゃないかと考えました」