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山下達郎の偽物まで!空前のレコードブームで「総額500万円の買取も」

暮らし

 サブスク全盛の今、なぜかアナログレコードがブームになっている。世界的ブームとなった日本のシティポップと関係しているとも言われているが、再生するのにプレーヤーが必要で、かさばり場所もとるレコードになぜみんな夢中になっているのだろうか。

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レコード買い取りのプロ、小椋賢さん(セタガヤレコード)

「ほぼ全てのレコードのプライスが上がっている。特に山下達郎は象徴的な存在」。そう話すのは、レコード買い取りのプロ 、小椋賢さん。中古レコード市場を牽引してきた「セタガヤレコード」などを運営する株式会社CARASCOの広報でもある小椋さんに話を聞いた(※本文中金額は取材時のもの。中古レコードの買い取り相場は日々変動しています)。

レコードブームはサウナと同じ!?

――今やレコードが空前のブームなっていますが、なぜだと思いますか?

小椋賢(以下、小椋):時代の気分が大きいのかなと思います。配信のほうが楽なのに、手間をかけてレコード1枚を向き合って聞くっていうのが、贅沢。音楽メディアの主流だったレコードの時代からカセットテープ、CD、MP3それから今のサブスク配信となって、その対極のカウンターとしてアナログなレコードが復活したこともあります。

――レコードブームはいつごろから来てたんですか?

小椋:諸説あるんですが、2010年ぐらいにアメリカから過熱して、インフレもありレコードの値段も上がっていった感じですね。山下達郎さんも10年ぐらい前までどこでも100円とかの棚にあったものが、6000円とか7000円になってて市場価値はおよそ20倍。最近ブームのサウナの魅力のひとつが「自分と向き合う」なんて言われていますが、「レコードも音楽と向き合う」っていうたしなみかもしれません。

値段が高騰しているアーティストは?

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シティポップブームの火付け役の山下達郎の「FOR YOU」は最初から帯がなかった。ただオリジナルスリーブとライナーが欠品していると価値が大きく下がる

――レコードの値段が高騰しているアーティストは誰ですか?

小椋:ここ2~3年、世界的なシティポップブームの影響でシティポップ関連のレコードの値段は軒並み上がっていますが、その中でもやっぱり山下達郎さんが象徴的な感じですね。『JOY』(1989年のライブアルバム)は状態が良かったら12万円前後。

『FOR YOU』(1982年のスタジオアルバム)は中国で偽物が作られているなんて噂も聴きます。杏里さんの『Timely!!(タイムリー)』(1983年のスタジオアルバム)も数年前までは100円くらいで売られていたのが、4000~5000円になっている。(ギタリストの)高中正義さんの一連の作品もそうですね。

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