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携帯が鳴りっぱなし…「ゆるキャラ1位」獲得のすごい効果を当事者が語る

ビジネス

 年間200万円しかなかった高知県須崎市のふるさと納税の寄附額をわずが4年で14億円まで増やした公務員がいる。地域創生請負人とも呼べる男こそ、守時健氏だ。

守時健

地域創生請負人、守時健氏

 独自のマーケティング戦略で数々の成功を収め、初書籍『日本一バズる公務員』を上梓した彼が、地方創生と向き合ったとき、まず真っ先に仕かけたのが「ゆるキャラ」だった。そのゆるキャラを使った戦略について、今回語ってもらった。

【前回の記事】⇒≪寄附金を14億円まで増やした「日本一バズる公務員」が教える、SNS運用のコツ≫を読む。

『ゆるキャラグランプリ』で5年以内に1位をとる

 挑戦1年目の14位という結果を見て「5年以内に『ゆるキャラグランプリ』1位をとる」という夢は確信に変わりました。それと同時に、グランプリはただの人気投票ではないことにも気づきました。組織的に動き仲間からの票を集めないと、1000を超える参加キャラクターの中を勝ち抜くことのは、不可能です。

 そこで、採用した戦略は……『ゆるキャラグランプリ』で1位を目指すことをやめました。何度も言いますが、グランプリで認知を選ぶよりも、会いに来てくれるファンに喜んでもらう“人気”を得ることを優先したのです。そんな戦略をとりながら、「PRしない」私としんじょう君がイベントやSNSを地道に続けること4年目。2016年の『ゆるキャラグランプリ』ですごいことが起こりました。

 須崎市に縁もゆかりもないファンたちが連日SNS上で「しんじょう君に投票を!」と呼びかけてくれたのです。その数は日に日に増えていき、大きな波のようになっていきました。

 そして、グランプリ当日には、私はほかのイベントと掛けもちで途中から駆けつけたのですが、愛媛県松山市のイベント会場でもファンたちが、「しんじょう君に1票をお願いします」と自発的に来場する人たちに直接呼びかけ、信じられないほど多くの票を集めてくれました。

まさかの逆転優勝で目標を前倒しで達成

ゆるキャラ

2016年、『ゆるキャラグランプリ』で1 位を獲得!

『ゆるキャラグランプリ』は、ネットからのみ投票できるネット投票期間とグランプリ当日に実施される会場投票の合計で競うイベントです。ネット投票期間中は3位だったため「今年も優勝はできそうにないけどみんなと遊べたらいいかな☆」と、しんじょう君ものんきに構えていました。

 私も、結果発表の舞台袖の地面に座ってのんびりポケモンをやっていたのですが、会場投票で7816ポイントも獲得。合計で434万5960ポイントとなり、まさかの逆転優勝を果たしたのです

「お前がとったグランプリなんだから、お前が行け」。当日、同行していた楠瀬市長が私をステージに送り出してくれました。普通、市長自らが演説して「町をPR」して手柄にしたいものじゃないですか。でも、楠瀬市長はそういう部下の手柄を奪うような人じゃないんです。

 本当に、ゆるキャラ事業を続けられたのは市長のおかげだと思っています。心の準備もポケモンも途中ではありましたが、ステージで挨拶させていただきました。

日本一バズる公務員

日本一バズる公務員

彼はいったい何をしたのか――。地域活性化の秘訣だけでなく、モノやサービスをバズらせる仕組み、公務員という枠組みにとらわらず、人生を楽しく、自分のやりたいことを仕事にする方法のヒントが彼の生き方から得られる

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