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「ご飯食べた?」母親みたいなLINEをしてくる彼女に冷めてしまった30歳男性

コラム

彼女の気持ちもしだいに離れ…

 中野さんの気持ちが離れていっている間も、Sさんはずっと中野さんを気遣ってLINEをしてくれていました。しかし、そのLINEに対しても届くたびに「めんどくさい」という気持ちになっていて、無視することも増えていきます。付き合って6年目が近づいてきた頃にはSさんからのデートのお誘いさえ断るようになっていました。そしてついに別れの日が訪れるのです。

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「その日は付き合って6年目の記念日でした。前々からデートの約束をしていたので、待ち合わせ場所に行ったんです。そうしたらすでに待っていたSから会った瞬間に『別れてください』って言われて……。一瞬驚いたんですがそれまでの僕の態度を考えれば、あぁそうだよなと思ってすぐに了承しました」

 6年間付き合った2人の終わりはあまりにもあっさりとしたものでした。その後、中野さんは社内の女性と付き合ったり、友人の紹介で彼女ができたりするも長続きせず、気づけば30歳を迎えていました。周囲には結婚した友人や同僚もいて、結婚に対する焦りも徐々に感じ始めていたそうです。

後悔先に立たず

 実はここ2年ほどは彼女を作ることや結婚について考えるとき、いつもSさんのことを思い出し『本当は一番好きだった』と実感することが増えていた中野さん。思い悩んだ結果、勇気を出してLINEをしてみたのです。

「30歳という節目の年でもあったので、行動に移さなきゃって思ったんですよね。返事が来なくても仕方ないと思っていたんですが、案外すぐに連絡をくれて驚きました。でもそこにはSがすでに結婚していて子供もいることが書かれていたんです。とにかくものすごくショックでその時のことはあまり思い出せないです」

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 今にして考えてみると、中野さんは心のどこかで、Sさんがまだ自分のことを好いてくれていると思っていました。そして、Sさんの返信で大きなショックを受けたことによって、ようやく別れをずっと後悔していたことに気づいたのです。そしてその後悔は今もなお吹っ切ることができていません。

「Sとならきっと楽しい家庭を築けていただろうなとか、いい母親になってくれただろうなとかそんなことばっかり考えています。情けないですよね……。もし時間を戻せるなら間違った選択をした自分を殴りたいくらい、本当に後悔しています」

<TEXT/つる>

食べること、お酒、音楽、辛いものが大好き。30代になっても派手髪から抜け出せません。外に出るのはお酒が待っている時だけという姿勢を崩さず、今日も適当に生きています

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