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「福井のローカルコンビニ」がまるでデパ地下。社長に聞いた、総菜弁当のこだわり

ビジネス

「オレボステーション」というコンビニをご存じだろうか。福井県内だけで展開するため、全国的には無名だが、地元から愛されてやまないローカルチェーンだ。弁当や惣菜が充実し、その場で食べられる40席ほどの巨大なイートインスペースも完備されているのが特徴。

オレボ

オレボステーションフェニックス店

 なぜこのような業態になったのか。さらに、常連客を引きつける戦略とは。同店を運営する、株式会社大津屋の代表取締役社長である小川明彦氏に聞いた。

常時70種類の弁当や惣菜が陳列

――弁当や惣菜は、常時何種類くらい用意されているんですか?

小川明彦社長(以下、小川):店舗にもよりますが、各店で調理をしたものが、だいたい70種類くらいあります。

 大手コンビニですと、前日などに発注するような仕組みが多いので、突然の雨などでの売れ行きの変化に対応しにくく、ロスが多く出ます。しかし、お店で作ることによって、リアルタイムで作る量を調整できますのでロスが少なく抑えられ、コスト減に繋がっています。

――利用する側としても、できたてが食べられるので店内調理は魅力的ですね。

小川:とても喜ばれています。オレボですと、店内調理品は1日あたり40万円くらい売れています。同じくらいの利用者数の大手コンビニでは、お弁当やお惣菜は10万円もいかないお店が多いんじゃないかと思います。物流のコストも抑えられますので、人件費などは問題になりません。

福井県民は揚げ物好き

オレボ

小川明彦氏

――人気メニューはなんですか?

小川:揚げ物はよく売れます。福井は昔から揚げ物を日本一食べる県ですし、自宅での調理や片付けが面倒であることもあるでしょうね。また最近は、油の値上がりもあって、さらに需要は高まるかもしれません。

――味へのこだわりを教えてください。

小川:例えば、バッター液(小麦粉と卵に、水や牛乳をまぜた揚げ物の衣液)を工場からつけておくと手間とコストは省けますが、店舗で揚げる直前につけています。これによって、より美味しくなりますし、時間が経っても揚げ物が硬くならないんです。これこそ、店舗で調理できるメリットですね。

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