ウクライナ侵攻で注目「家庭用シェルター」。普及が進むのか製造元に聞く
「核シェルターを買っても意味がありません」
最後に、これから核シェルターを購入したいと考えている人に、注意したいポイントを聞いてみた。
「核シェルターをただ用意するだけではダメです。Jアラートが鳴って陽圧(外部よりも気圧が高い状態)が3分以内にできなければ、核シェルターを買っても意味がありません。日本の建築技法は通気性や換気性、空気の循環が当たり前ですから、その環境だと陽圧しないんです。
気圧を1.04Kpaくらいまで上げなくてはならなく、部屋を完全に密封する必要があります。我々のような専門に特化しないと難しいでしょう」
北朝鮮の核問題もあるのに国が迅速に動いてくれないとなると、自分の命は自分で守るしかないのだろう。いずれは日本の家庭にもシェルターが当たり前になる日が訪れるかもしれない。
<取材・文・撮影/大川藍>