赤字の大戸屋「おかわり自由」が試金石に。コスト削減の成果も
おかわり自由と、錦鯉のCM起用
大戸屋はまん延防止等重点措置が解除された絶妙なタイミングで、ご飯がおかわり自由という新型店を4月15日に宇都宮にオープンしました。この店舗は買収後の大戸屋の試金石のひとつとなりそうです。
これまでは、野菜を多く使い、無添加、健康志向のブランドを構築し、女性をターゲットとしてきました。コロワイド買収後は、女性に加えて30~40代の男性客を取り込んで客数を増やす計画を立てています。グランドメニューも、男性向けの肉を主体としたものを多くするとしていました。
宇都宮の店舗は、男性客を獲得できるかどうかのテストマーケティングを兼ねた出店と考えられます。狙い通りに集客できれば、ご飯お代わり自由の店舗は全国に広がる可能性があります。新たな集客ターゲットに向けたブランド構築にも余念がありません。2022年4月に放映されたテレビCMに起用したのはお笑い芸人の錦鯉さん。中年男性をイメージキャラクターにしたのです。
コスト削減という側面においては、2022年3月期まででほぼやり切った印象を受けます。次のステップが集客。1店舗当たりの売上高を2019年比でどこまで高めることができるのか。コロワイド傘下の大戸屋のチャレンジが続きます。
<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>