「破局したカップル」が結婚式をする不思議。新郎新婦は一言も会話せず…
ジューンブライドの6月は結婚式シーズン。この2年はコロナ禍で式を延期、中止するカップルが多かっただけに各地の式場は久々に賑わいを取り戻しているようです。しかし、一般的にプロポーズや婚約を済ませてから実際に結婚式を挙げるまでには半年から1年近くかかります。そのため、なかにはその間に2人の関係が悪化し、結婚を取りやめるケースも。
ただし、式の直前だと高額なキャンセル料が発生し、招待客にも事情を説明する必要も生じます。また、社会的な体裁を気にしてとりあえず式だけを挙げるカップルもいるようです。
会話どころか目も一切合わせようとしない
団体職員の山田敬之さん(仮名・31歳)は3年前、社会人になっても交流が続いていた大学サークルの先輩の披露宴に出席。これがまさに体裁のためだけに行われた式だったといいます。
「そのことに気づいたのは後になってからでしたけど、今思えばおかしいことだらけの式でした」
挨拶やケーキ入刀、ゲストのスピーチといった流れは同じでしたが、どこか盛り上がりに欠けていたとか。これまで結婚式は友人や親族、仕事関係などで20回近く出席したことがあるとのことですが、この式が1番淡々としていたそうです。
「余興の間は新郎新婦ともにもニコニコしているんですが、目が笑ってないんですよね。いくら結婚式だといっても先輩はいつも本当に楽しそうに笑う方だったし、なにより不自然に感じたのは2人がまったく話をしていなかったこと。それどころか互いにパートナーの顔すら見ようとすらしませんでした。このときは緊張してるのかなと思い深く考えませんでしたが、事の真相を聞いて違和感の正体がこれだったんだと妙に納得したのを覚えています」
二次会の会費が突如値上がり…
ちなみに二次会は一応行われましたが、新婦は体調不良を理由に欠席。それに伴い新婦側の友人も半数近くがドタキャンし、出席者は当初予定していた人数のおよそ7割。おかげでお祝いムードという感じではなくなり、大人数での単なる飲み会のようになってしまったそうです。
「欠席者が続出したことで1人あたりの料金が事前に聞いていた7000円ではなく1万円に急に値上がりしたんです。新郎側・新婦側の幹事たちは申し訳なさそうに何度も謝っていたし、お祝いの席だったから文句を言わずに払いましたけどね。新郎新婦は払う必要がないからいいとしてもお金を払わずに当日ドタキャンした新婦側の友人たちはちょっとひどいなとは思いました。一緒に参加したほかの先輩方も納得いかない様子でお開きになった後、みんな文句を言ってました(苦笑)」
しかも、この結婚式から2週間と経たないうちに新郎本人から電話があり、そこで入籍せずに別れることになったと報告を受けます。
「その際、ご祝儀は全額返すと言われました。ただ、出席者1人ずつに電話していたらしく時間がなさそうだったため、別れた理由を聞くことはできませんでした」