2か月のパーソナルジムで9キロ減。経験者が語る「無理なくやせる方法」
ある一定の年齢を過ぎると途端に太りやすくなるという話はよく聞く。明治安田生命が2021年7月、全国の20~70代の男女5640人を対象に行ったネット調査によると、コロナ禍で「体重が増えた」と感じている人は25%にのぼる。特に30~50代の女性では3人に1人が「増えた」と答えていた。
私は、2021年9月から過去2回にわたって「不摂生な編集者がパーソナルトレーニングに通ったらどうなるのか?」という趣旨の記事を担当したbizSPA!編集部・ヤナカリュウイチだ。最後の経過報告から早半年が過ぎ、汗ばむ陽気を感じられるようになった今(執筆時5月末)、ひとしきりの体験取材を終えて訪れた身体の変化についてお伝えしていきたい。
32歳を過ぎて急激な変化が
まず、改めて自己紹介させていただく。一言でいえば、栄養バランスを無視した食生活を長年続け、昼夜逆転生活を送るの不摂生なアラサー男だ。昨今の健康ブームと逆行した生活を送りつつも、もともとの体質によるものか、あるいは若さに起因してか、幸いにも目に見えた変化は訪れなかった。しかし、ついに32歳を過ぎたころから急激に体形が膨れていったのである。
とはいえ、根っからのインドア体質であるので海やプールに行く予定なぞあるわけもなく、流行りのサウナも苦手。となると他人に体型についてとやかく言われる機会は皆無。膨張化は加速する一方だった。
唯一、「やせるべきだろうか」と思い悩むとしたら、お気に入りのTシャツが着れなくなってしまったことくらいだろうか。必死で揃えたスターウォーズやキン肉マンのキャラクターがプリントされた数十枚のコレクションをタンスの肥やしにしてしまうのはあまりに悲しい……。
葛藤に苛まれているタイミングで渡りに船のように訪れたのが、今回のパーソナルトレーニング企画だった。Tシャツ問題に加えて、六本木という一等地に構えるジムに通う経験は話のネタになりそうなので、重い腰を上げて肉体改造に取り組んでみることにした。
丁寧な食事と睡眠がカギに
今回も、今までと同様にパーソナルトレーニングジム「BODY MAKE GYM CLOVER」代表の植田知成氏(@CLOVER_GYM)にお世話になった。ある程度予測していたとはいえ、実際に指導を受けてみてまず面喰ったのは、食事と睡眠の重要さ。健康的であるうえで不可欠な要素をいかにないがしろにしていたか実感した。
食事に関しては、栄養管理アプリにてPFCバランス(「P=たんぱく質」「F=脂質(脂肪)」「C=炭水化物」)を数値化。1日に必要なエネルギー量に対して、摂取カロリーが上回らないよう細心の注意をはらう。
そして睡眠。1日7時間確保することはマストで、「睡眠管理アプリ」を駆使してより質の良い睡眠を取るべく心がけた。もともと寝酒がクセになっていたため、体質を改善するという意味では食事より苦心するも、藁にもすがる気持ちで睡眠に良いとされるアイテムをひと通り買いそろえてみた。