坂本龍馬、ジョブズ…「一事を成し遂げた」偉人たちの意外な共通点
素晴らしい人生を送りたいなら高い志を持つ
西洋の有名な話です。道端に並んで同じ仕事をしている3人の職人に旅人が「何をしているのですか」と同じ質問をしました。最初の職人は、「レンガを積んでいます」と答えました。次の職人は、「壁を作っています」と答えました。3人目は、「後世に残る教会を建てています」と答えました。
この中の誰が、一番志が高いでしょうか。答えは一目瞭然ですね。ここで想像力を働かせていただきたいのです。誰が一番早くスキルアップするだろうか? 誰が一番質の高い仕事をするだろうか? 誰が一番高い責任感を持っているか? 困難に出くわしたときに誰が一番容易に克服するだろうか?
志が高い人は、早くスキルアップし、質の良い仕事をして、責任感があり、困難も克服できます。志が高いと、努力や苦労が気になりません。だから、素晴らしい人生を送りたいのなら、高い志を持つべきであると申し上げたいのです。効率がぐんと上がります。
ザッカーバーグとジョブズの幸福論
別の話です。フェイスブック(現メタ)のCEOマーク・ザッカーバーグ氏は、母校のハーバード大学で講演をした際に、1960年代のジョン・F・ケネディ大統領が成功させた月に人を送る月プロジェクトを例にあげています。
NASAで働く一人のジャニター(清掃員)が大統領に向かって、こう言ったそうです。「大統領、私は人を月に送るプロジェクトのために働いています」「私は掃除をしています」ではなく、「私は人を月に送るプロジェクトに貢献しています」と高い志を持って働いている。高い志を持てば、幸せにつながる仕事ができるということです。
1983年にスティーブ・ジョブズ氏が将来アップル社のCEOになるジョン・スカリー氏をペプシコーラ社から引き抜こうとしたときの質問がこれです。「君は残りの人生を砂糖水を売って過ごしたいか、それとも世界を変えるチャンスがほしいか」。
なぜこの質問にそれほどの効果があったのでしょうか。好奇心と想像力を刺激したことに加えて、スカリー氏に意味のある仕事をするチャンスを与えたからです。