R-1決勝進出のピン芸人が語る、今も“塾講師”を続けるワケ「下ネタは絶対できない」
「R-1グランプリ」に2年連続出場を果たし、現役国語塾講師としての一面も持つ異色のピン芸人・寺田寛明さん(31歳・@teradann)。眼鏡にスーツという出で立ちで、言葉遊びを軸としたインテリジェンスなフリップネタが持ち味です。
今回はそんな寺田さんに、芸人を志すようになったきっかけから、R-1グランプリにかける思い、そして憧れの人や趣味などについてインタビューを行いました。
高2で初めてお笑いライブに出演
――寺田さんが、お笑い芸人を志すようになったきっかけについて教えてください。
寺田寛明(以下、寺田):お笑いは小学生の頃から好きでした。兄の影響で嘉門達夫の替え歌CDをずっと聴いていて、ライブも見に行ったりして。小学5年生の頃は、お楽しみ会でネタを披露する「お笑い係」になったこともありました。高校生で初めて嘉門達夫以外のお笑いライブを見に行ったんですけど、そのときにバカリズムさんのネタを見て、息ができなくなるくらい笑って。そこで、お笑い芸人に憧れを持つようになりました。
当時、僕は私立の男子校に通っていたんですけど、とにかくあまりにも学校生活がつまらなくて、友達もいなくて……。このままだとちょっとしんどいから、何かやってみようと思い、高校生かつピンでも出られるライブをいろいろと探してみたんです。
それで、高校2年生の頃に初めてお笑いライブに出演しました。台本を覚えたり、人前で話す経験があるわけではなかったので、ノートに全部台本を書いて、それを音読するっていうスタイルでネタをやっていましたね。あの頃から“文字”が好きだったというのもあり、それが今の芸風に生きているのかもしれません。
バカリズムと同じ事務所に所属することに
――プロを目指し始めたのはいつ頃ですか?
寺田:高校卒業後は大学生お笑いの道に進みましたが、僕の大学にはお笑いサークルがなかったので、大学生お笑いでは珍しい“フリー”の立場で、プロの芸人さんも出演するような外部のフリーライブに出演していました。そこで手ごたえを感じるようになり、「プロでやっていこう」という決意が固まりました。
当時は「今さら養成所になんて入りたくない」というトガり方をしていたこともあり(笑)、憧れのバカリズムさんがいるマセキ芸能社の事務所所属オーディションを受けて、そのまま所属芸人になりました。