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しつこいキャッチ、ナンパにうんざり…上京1か月後の女性の嘆き「都会に疲れた」

コラム

スカウト男の一言で、同僚と一触即発に

ナンパ

「うちの会社は私服なのですが、どう考えてもOLだとわかっている私達に声をかけてくるのもどうかと思います。そのスカウトが『コロナの不況で会社の給料だけじゃ生活できないでしょ?』と言ってきたんです。わたしはうつむいていたんですが、同僚の子は気が強くて『警察呼びますよ』と怒鳴りつけて一触即発状態になりました。もう、怖くてすぐにでもその場を去りたかったぐらいです

 田舎育ちの伊藤さんは、こういった日々のやり取りが多大なストレスになっていると明かします。

「夜は特にナンパもされやすいです。1人でいたら余計声をかけられるので、同僚と時間を合わせて帰るようにしています。ただ、あまり大騒ぎを起こして相手を怒らせて何かされるのも怖いので、毎回謝りながら逃げています。それでもしつこく追いかけ回してくる人もいるので本当に困っています。最近ではなるべく無視しようとするのですが、立ちふさがるようにして歩くのを止めようとした人もいました」

 上京してからおかしな男たちに悩まされてきた伊藤さん。ただ、嫌なことばかりではなく、大学の同期で同じく東京に就職した男性と付き合うことになり、私生活はおだやかになるはずでした。

偶然にしては「出来すぎた話」という気が…

「ある時から、毎晩帰り道に誰かがずっとついて来ている気がして。それである時、通り道のコンビニに入って雑誌を読むふりをして外を眺めたんです。そしたら遠くの方に見たことのある顔があって。取引先で知り合ったAさんだったんです。『はじめは偶然かな?』くらいに思っていたのですが、その翌日にもAさんが帰り道にいて……。

 彼氏に相談して一緒に帰ってもらった日はいなかったのですが、また1人で帰るとAさんがいるんです。怖くて注意もできないし、取引先ということもあって上司に相談したのですが、『思い過ごしだろ』と笑われただけ。時間が合う時は、彼氏と帰るようにしているのですが、いつもAさんにつきまとわれているようで不気味です

 華やかで楽しいと思っていた上京生活でしたが、人が少ない田舎では体験しないような出来事に直面してしまった伊藤さん。ナンパやキャッチ、ストーカーから女性が身を守ることは実質的に難しいだけに、伊藤さんと同じような悩みを抱いている人は多いのではないでしょうか。

<TEXT/高橋マナブ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

-[上京して驚いた話]-

1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

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