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千鳥×佐久間Pで話題Netflix『トークサバイバー』。先行の“笑わせ合いバトル”と何が違うのか

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 Netflixで公開以来、ランキング上位を占め続ける『トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~』。千鳥、劇団ひとり、ケンドーコバヤシたちが過酷な状況下で繰り広げるお笑いバトルロワイヤルの魅力を、元芸人のライター・さわだ@sawadachann)が考察する。

トークサバイバー

『トークサバイバー』金をかけるほどバカらしい!『ドキュメンタル』『すべらない話』先行バラエティとの違いを考察

トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~』の勢いが止まらない。人気芸人たちのアドリブ合戦に千鳥・ノブが的確にツッコんでいく。それだけでも絶対に面白いのに、間宮祥太朗、髙橋ひかるら人気俳優たちを起用した豪華なドラマパートが、まるでNetflixドラマのようなドラマチックな空間をつくりあげていく。

 プロデューサー・佐久間宣行のお笑い愛がつくりあげた傑作バラエティの魅力を先行番組と比較しながら解き明かす(※以下、さわだ氏寄稿、ネタバレを含みます)。

仕掛け人は佐久間宣行

 ルールは、ドラマ内で振られたお題でトークを繰り広げ、面白かったら演じる役柄が生き残り、見せ場を作れなかったら死亡(番組から退場)するというシンプルでシビアなものだ。千鳥がMCを務めた『NEO決戦バラエティ キングちゃん』(テレビ東京)の人気企画「ハートブレイク王」が原案で、全8話、ひとエピソード30分から37分とサクッと見られる。

 参戦するのは、千鳥・大悟、劇団ひとり、ずん・飯尾和樹、ドランクドラゴン・塚地武雅、インパルス・板倉俊之、アンガールズ・田中卓志、ケンドーコバヤシなど中堅の実力派から、オズワルド・伊藤俊介、ヒコロヒー、蛙亭・イワクラら勢いに乗る若手たち、さらには『ドキュメンタル』(Amazonプライム)の番外編『女子メンタル』初代女王・峯岸みなみ、バラエティで無双するアンミカだ。彼らのバトルをモニタリングする千鳥・ノブと滝沢カレンら立会人が、『相席食堂』(ABC)のようにツッコミを入れる。

 仕掛け人は、『ゴッドタン』『あちこちオードリー』などを手がけたプロデューサーの佐久間宣行。出世よりも現場にこだわり、2021年にテレビ東京から独立している。

『ドキュメンタル』『ガキ使』との違い

トークサバイバー

峯岸みなみもアイドル時代のエピソードで身を削る/Netflixコメディシリーズ「トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~」全世界独占配信中

 密室笑わせ合いバトル『ドキュメンタル』、『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』の人気企画「笑ってはいけない」シリーズ、猛者たちが極上のエピソードを披露する『人志松本のすべらない話』を混ぜたような作品というと近いかもしれない。たまたま例に挙げた番組が全て松本人志関連というのは恐れ入るが、『トークサバイバー』はこれらとまた違う緊張感を持った作品となっている

 まず違うのは、ドラマとして進行すること。そしてバカみたいなお金のかけ方だ。メインは芸人のトークであるはずなのに、脇を固める俳優陣は間宮祥太朗、髙橋ひかる、東出昌大、岡田浩暉など、そのまんま名作ドラマが作れそうな布陣。セットにも手を抜かず、エキストラも大勢用意し、爆発なんかの特殊効果もある。

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