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北海道にはエゾジカが67万頭生息。運転中に突然飛び出してくることも

コラム

数秒遅ければ、正面衝突の大事故に!

「緩やかなカーブを曲がって直線に差し掛かったあたりで突然目の前にシカがいたから慌てました。瞬間的に身体が反応してブレーキを踏んでしまい、それで車がスピン。時速30~40キロ程度とそこまで飛ばしてたわけではないですがキレイに1回転半して道路の真ん中で停まりました。

 ただ、その直後に大型トラックが来たため、もし数秒遅かったら最悪の事態になっていたかもしれません。あんなふうにスピンしたのは免許を取ってから初めてのことだったし、一瞬の出来事のはずなのに回っている瞬間はスローモーションに感じたんです。あのときはヤバい、これは確実に事故ると覚悟してましたね」

 この出来事はそれから何度か夢でも見るほどだったらしく、本人もそれからは冬場に山道を走るのは極力避けるようになったとか。実家に帰省する際はどうしてもそうした道を通らなければいけなかったため、最近はJRや高速バスを利用しているといいます

エゾジカは嫌いだけど、肉は大好き

鹿

「友達には『聞いてくれよ、この前さぁ』って軽い調子で話しましたけど、あれは本当に怖かったし、正直ちょっとトラウマになってます。以前は他人事のように捉えていましたが、いざ被害に遭ってみると迷惑でしかない。旅行で奈良を訪れたときにシカを見ても全然かわいく見えなかったし、内心イラッとしていました(苦笑)。

 もちろん、奈良のシカは保護されているし、観光客にも人気かもしれませんが、北海道のシカはできれば駆逐してほしい。実家は農家なんですけど、昔からシカに作物を食い荒らされてきたし、自分にとっては害獣でしかないんです

 そんな森嶋さんですが、シカ肉は脂身が少なくヘルシーなこともあり、時々食べているとのこと。

「北海道は精肉コーナーに鹿肉が置いてあるスーパーも近頃は増えていますし、こっちじゃ普通に手に入るんです。もともと肉は赤身が好きなこともあったのですが、食べてみたら意外とイケるなって。カレーやシチュー、角煮とか煮込み料理には合うんですよ」

 美味しいシカ肉料理を食べ続けていれば、エゾジカに対するトラウマを払拭できる日はそう遠くはないかもしれませんね。

<TEXT/トシタカマサ イラスト/カツオ(@TAMATAMA_GOLDEN)>

-[動物・ペットの忘れられない話]-

ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中

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