地下アイドルから地方TV局員➝独立した27歳に聞く「M-1ファイナリストとの印象的だった仕事」
地下アイドル活動を経て、新卒で地方TV局のディレクターに就職した田中すみれさん (27歳・@Suuchan_t)。
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現在は東京で会社員として働く傍ら、M-1グランプリ2021の決勝で強烈なインパクトを残した、お笑いコンビ・ランジャタイの公式YouTubeチャンネルでディレクターを務めるなど、フリーランスディレクターとしても活動しています。
そんな異色の経歴を持つ田中さんは、「子どもの頃から、自分が無個性なことに強いコンプレックスを持っていました」と語ります。いまのスタイルを確立するまでには、さまざまな紆余曲折があったそう。
地下アイドル時代の金銭事情や、マスコミ業界就活時に苦労したこと、そして、ランジャタイのM-1出場時の秘話など、田中さんのこれまでについて詳しくお話を聞きました。
『TVチャンピオン』がきっかけで憧れた
――地下アイドルから、TV番組ディレクターに転身した理由について教えてください。
田中すみれ(以下、田中):ずっと、TV番組を制作するディレクターになりたかったんです。TV番組のお仕事に興味を持つようになったのは、お父さんに勧められて受けた『TVチャンピオン』(テレビ東京系列)の「小学生 お笑い芸人通選手権」がきっかけです。
当時からお笑いが大好きで、書類選考と電話審査を通過し、最終審査を受けるために初めて東京のテレビ局に足を踏み入れました。残念ながら最終審査には落ちてしまったのですが、局内のスタッフさんたちを見て、「こんなに楽しそうに働いている大人がいるんだ」と感動したんです。それで、私も将来はこんなふうに働きたいな~と、TV番組制作のディレクター職に憧れを抱くようになって。
個性がほしくて地下アイドルに
――では、なぜTV番組ディレクターよりも先に、地下アイドルとしてデビューをされたんですか?
田中:私、子どもの頃から“無個性”なことにすごく悩んでいました。「田中すみれといえば〇〇」みたいな、自分を一言で表すことのできるキャッチフレーズをずっと追い求めていたんです。
しかも、TV局で働く人たちって、個性の塊みたいな人たちばかりじゃないですか。今の自分のままでは絶対にマスコミ業界でやっていけないなと。だから、たまたま募集を見かけた、地下アイドルユニットのオーディションを受けてみたんです。「元地下アイドルディレクター」って肩書きは面白いし、演者の気持ちもわかるようになるかなって。