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「殺されるかも…」2世信者の女性が苦しんだ“婚前恋愛は堕落”という呪縛

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婚活で感じた「宗教2世への偏見」

カップル 喧嘩

 宗教内結婚と普通の結婚をそれぞれ経験した佐藤さん。自身が所属する結婚相談NPOとは別の結婚相談所で婚活をしていた経験もあるが、宗教2世ならではの壁にぶつかってきたことも少なくないそうだ。

「私にとっては生まれ育った環境や自分を説明する上では欠かせないものなので、婚活では宗教2世であることは最初から伝えていました。

 カミングアウトした後にネットで私の宗教について検索したとある男性は、よくない情報を見たようで『最初、家計管理は任せると言ったけど、やっぱりお財布は別々にしよう』と言い出して態度を変えてきました。

 私にお金を預けたら私の親を通して宗教団体へ献金されると思ったようです。私自身も同じ立場であればそうした態度になるかもしれないので、理解はできます。ただ1番傷ついたのは、『私自身はしないけど、両親は食事の前にお祈りをするよ』と伝えたら『俺、それ見たら笑っちゃいそう』と言われたこと」

自身の経験を基に宗教2世をサポート

「とても傷つきましたが、こんなことを言うのはもはやその人の人間性の問題。相手が宗教1世だろうと2世だろうと、相手をリスペクトしない人はしないし、する人はするということを婚活の経験で学びましたね」

 自身の経験を踏まえて、現在は結婚相談NPOで宗教2世や3世の婚活を支援している佐藤さん。宗教2世の大変さを問うと、「2世は1世とは違って生まれ育った時点で宗教や宗派を限定されている。その点を起因としていろいろな苦しみが生まれてしまう」と語る。

「大切な家族である親を恨んだり、宗教が原因で結婚や人生が上手くいかずに命を落としたりする人もいます。私も昔は親に反抗していましたが、大人になると親も私を幸せにしたくて宗教を伝えようとしていたことが理解できました

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