社長失踪、負債59億円で「全店閉店」のパン店が復活。新オーナーに“計画倒産説”を直撃
店名にはリスタート、リセットの想い
――それでは2号店がオープンする日も近いかもしれませんね。リベルベという店名には、どんな想いが込められていますか?
小嶋:「ベルベ」の頭に、リスタートやリセットと同様の意味の「リ」を付けて「リベルべ」です。居抜きの店舗に元社員が入るのでベルベの名前は使ったほうがいいと思っていました。そのままの名前だと負のイメージも受け継ぐことになるのではという助言も受けましたが、最終的にこの名前になりました。店名はオープン直前まですごく悩みました。
――今回の起業はビジネスチャンス的な意味合いだけでなく、小嶋さん自身にもやはりベルベに愛着はあったのでしょうか。
小嶋:はい。経営には問題があったものの、店舗自体は地域の人々に愛されていたので、その意味でも復活させる意味はあると思っていました。
――ベルベの元社員が集まってオープンされていますが、メニュー内容に変わった点はありますか。
小嶋:ベルベには定番メニューと各店舗のオリジナルメニューとがありました。リベルベにはいろいろな店舗の元社員が集まっているので、28店舗のいわばイイトコ取りなメニューになっています。
ベルベの負債の対応は?
――それは、お客さんにとってはうれしいですね! 今後もベルベの元社員を採用する予定はありますか。
小嶋:はい。現在働いているのは製造・販売ともに元責任者クラスが多いですが、元社員からの問い合わせはありますし、こちらから声を掛けることもあります。
――ちなみに、ベルベの負債はどのように対応するのでしょうか。
小嶋:私はベルベの経営には関わっていませんでしたし、Azはベルベとは別の法人なので、会社を畳む手続きには関わっていません。元社員による企業でも、ベルベとリベルベは別の経営母体なので、我が社に返済を求めるのは筋が違う話なんです。もちろん、親族としての立場から質問を受ければ知っていることはすべて一つ一つ説明し、返答します。