外資系金融の30代女性が「1回80万円の卵子凍結」をして訪れた“心境の変化”
奇跡的に第二子を妊娠できた理由
「しかし、授乳が終わらないと不妊治療はできませんし、その頃には41歳と年齢的にもギリギリ。東京のクリニックと神戸のクリニックに合計5回通い、急いで4個の採卵を行いました。今まで凍結していた卵子も東京のクリニックに移送し、顕微受精。14個のうち3個が受精しました。
でも、計7個の受精卵を着床前診断したところ、なんと6個に異常があり、1個は検査できず。『もう子どもはできないかもしれない』。そう絶望したのを覚えています。
ただ、せっかくの受精卵をムダにしてしまうのはもったいないと、検査できなかった受精卵を体内に戻したら、奇跡的に第二子を妊娠できたんです。女の子でした。卵子凍結をしていて、本当によかったと思いましたね」
佐藤さんは自身の経験から、若い人もどんどん卵子凍結をするべきだと言います。
「若い人みんなに卵子凍結をやってほしい」
「いまは仕事も辞めて専業主婦をしています。子どもが生まれたおかげで、こういう人生も素晴らしいものだと思えるようになりました。ただ、3人目にもチャレンジしましたが、45歳からでは間に合いませんでした。そもそも卵子自体が全然採れないし、採れても受精しないので、諦めました。
当時は80万円もかかって高いなと思いましたが、いまとなってはもっと採っておけばよかったなと。だからこそ、知り合いの若い人みんなに卵子凍結をすすめています。1~2人は自然妊娠でうまくいくかもしれないけど、それ以上は難しいということを知っておいてほしいです。
取っておくと気持ち的にもラクですし、私のようにもともと子どもがほしくなくても、いつどうやって気持ちが変わるかはわかりません。30代後半を過ぎてから両親が亡くなって、家族がほしいと思うようになるかもしれない。保険的な意味としても、卵子凍結には意味があると思います」
出産には年齢的なリミテッドがあります。子どもがほしいと思ったときに、手遅れにならないよう、今から知識を知っておくことも重要ですね。
<構成/bizSPA!フレッシュ編集部>