外資系金融の30代女性が「1回80万円の卵子凍結」をして訪れた“心境の変化”
卵子凍結をしてから徐々に子どもが…
「私は全身麻酔を打つとぐっすり眠れるようになるので、『通うのも悪くないな』と、楽しく通院していました。すると、少しスピリチュアル的なんですが、定期検診のたびに亡くなった母の夢を見るようになったんです。
母の夢を繰り返し見るうちに、『私も母親にならなければいけないのでは?』と徐々に思うようになって、子どもを作ることを現実的に考えるようになっていったんです。
こうした心境の変化から、当時お付き合いしていたパートナーとは別れてしまって。また、もしも今後子どもを持つなら、『大好きな仕事も辞めないといけないかも』という葛藤にも悩まされました。それでも、突然芽生えた自分の子どもがほしいという感情にはどうしても抗えなかったんです。
そうして、2014年にもう一度成熟卵子2個を採卵し、保管。これで14個目。先生からは10~20個保管できていれば安心と言われていたので、20個は採りたいと思っていたのですが、通っていたクリニックがなくなってしまったのでここで区切りをつけることにしました」
40歳で無事元気な男の子を出産
佐藤さんがいまの夫と結婚したきっかけは、なんと卵子凍結だったそうです。
「いまの主人はもともと友達で、結婚に興味はないけど、子どもはほしいという人でした。なので、将来のために精子凍結をしたいと周囲の人間に漏らしていたんです。そこで、卵子凍結経験者の私が相談に乗ることになって。その縁でだんだんと仲が深まり、お付き合いすることに。この人となら一緒に子育てをしていて楽しそうだなって、自然にそう思えました。
ただ、そのとき私は39歳で、主人も40歳。年齢的にもすぐに子どもはできないだろうと、不妊治療を考えていた矢先に、なんと自然妊娠したんです。
『子どもが生まれるなら』と籍を入れました。翌年、40歳で無事元気な男の子を出産。子どもはいざ生まれるとやっぱり可愛いもので、我が子を抱いている自分の将来をまったく想像できなかった自分が、『あと1~2人はほしい!』という気持ちになりました(笑)」