ドン・キホーテ製、2万円台〜のネット動画専用テレビ。バズっても“売る気がない”陳列のなぜ
効率化は成長につながるのか
2021年6月期決算で、ドンキの売上高は、1兆7000億円に到達(持株会社 株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス連結値)。小売業界では、イオン株式会社、株式会社セブン&アイ・ホールディングス、株式会社ファーストリテイリング、株式会社ヤマダホールディングスに続く、5位につけています。
昨今、小売が苦戦している原因のひとつは「効率化」を追求しすぎたことです。効率化では、Amazonなどネット通販大手にかないません。また、効率的なゾーニング(商品配置)や棚割(陳列計画・設計)は「楽しさ」を感じさせにくいものです。ドンキの圧縮陳列は、他小売との差別化はもちろん、ネット通販との差別化にもなっています。ドンキが成長し続けている理由はここにあります。
「店に来てもらえさえすれば、こっちのもの」
他の店にはない楽しさが、ドンキにはあります。効率的な買い物ばかりではなく、たまにはドンキのダンジョン(迷宮)を楽しんでみてはいかがでしょうか。
<取材・文・撮影/中小企業診断士 関谷信之(@kakanrilabo)>