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仕事中の「トイレ制限」された20代女性が、”社長宛の内容証明”で謝罪を求めた結果

ビジネス

内容証明を郵送するが地獄の日々

本郷

本郷さんが弁護士を通じて送った内容証明

 さらにブラック企業に強い弁護士から「謝罪の言葉はもちろん、慰謝料など具体的な金銭も要求すべき」とのアドバイスも。行政書士には、内容証明書に慰謝料など金額を記してもらったそうです。しかし、デザイン会社の社長はそれを無視、さらに派遣会社は弁護士を通じて明日香さんが契約前に提出した書類のミスを責め立てる手紙を送ってきたそうです。

「書類を提出してから就業まで10日余りありました。記入ミスを指摘する時間がたっぷりあったのに、なぜ今頃になって私を責めるのですか。全く理解ができません」

 就業前に比べて3キロも痩せたという明日香さん。内容証明書郵便の結果によって、さらに心の傷が深まり、医者から処方された薬の副作用で血管性浮腫になるなど、地獄の日々だったそうです。

「就業前、派遣会社の担当に『デザイン会社だから自由な雰囲気なんでしょう』と聞いたら『そうとは限らない』と厳しい表情を浮かべていたんです。理由を聞いても答えてくれなかったのですが、すでに派遣先がブラック企業だと知っていたのかもしれません。もし知っていたのなら、ブラック企業を承知で送り込むなんて罪なことだと思います」

 医療者向けのカタログの編集現場でパワハラに遭い、健康を害するなんて、洒落にもならないと明日香さんはつぶやきます。トイレを制限するパワハラは人権侵害そのもの。二度とあってはならないものです。

<取材・文/夏目かをる>

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。『週刊朝日』『日刊ゲンダイ』「DANRO」「現代ビジネス」などで執筆。
Twitter:@7moonr

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