仕事中の「トイレ制限」された20代女性が、”社長宛の内容証明”で謝罪を求めた結果
トイレの回数を減らす努力をするも…
トイレの回数を少なくしようと、明日香さんは普段の10分前に自宅を出て、会社の最寄り駅のトイレに寄ってから出社するなど対処をしたそうです。
「それでも午前中は必ず1回はトイレに行きたくなるし、日によっては午前中に2回以上の時もあります。そこで派遣会社に相談すると『トイレに行くときは担当にチャットでお伺いをたてるように』と指示されたんです。トイレ行くたびにチャットって、もう絶句してしまいました」
我慢と精神的なストレスから、明日香さんは勤務2週間後から、右下腹に鈍い痛みを断続的に感じるようになりました。そこで派遣先の担当者に「翌月の更新の際にトイレ制限を解除してください」とお願いをしたそうです。
「でも担当者からスルーされてしまいました」。そう語る明日香さんをさらに打ちのめしたのは「契約の更新なし」と早々に宣告されたことでした。翌月から無職が決定したのです。
体を壊して不正出血が起きてしまう
「我慢に我慢を重ねてきましたが、限界を超えました。その日の翌日、不正出血が起こり、仕事を休んで病院に行きました。産婦人科で『原因不明』と言われて3日休んでから出社しました。出社時に『ご迷惑をおかけしました』と謝罪しましたが、無視されました」
さらに明日香さんに災難が降りかかります。昼休みが終わる少し前に席に戻ろうとすると、更新がない本当の理由がわかったのです。
「社員たちの会話が聞こえたのですが、私が編集を任されている医療者向けのカタログ誌を『自分が知っている他の人たちに任せた』と言っていたのです。あまりにも酷い仕打ちに体が震え、お腹の調子も悪くなって、トイレに駆け込んでしまいました。そのときは我慢することだけが私にできる精一杯のことでした」
このショックのあまり、明日香さんは胃腸を壊してしまいます。出社最終日には派遣会社から「最後まで就業してよかった」とお気楽なメールが届くと、「人権侵害だ」と彼女の怒り爆発。知り合いの行政書士に相談し、内容証明書郵便を作成してもらいました。明日香さんは「派遣先のブラック企業にも、派遣会社にも謝罪してもらいたいです」と声を震わせ、そして「今後、私のようなパワハラに遭ってほしくない……」と行政書士の前で泣き出したそうです。