安月給でも資産1500万円。28歳医療事務職がコロナ下の転職で見つけたもの
正社員になることが目標だったが…
上司も石井さんが悩んでいたのを知っていたようで、残念そうな表情を浮かべつつも「こっちのことは気にしなくていい」と引き留められることはなかったそうです。
そして、彼が新たな職場として選んだのが医療事務。たまたま近くの総合病院が求人募集を出していたのもありましたが、それ以上に残業が少ない仕事という情報を得ていたことが決め手となります。
「別にラクである必要はなかったですけど、残業の多い職場は避けたかったんです。SEなら職に困らないのも知っていたし、給料もそれなりにもらえますが身も心もボロボロになってまで働きたくなかったんです」
給料15万円減も残業は70時間も減少
もちろん、コロナ患者の治療の最前線である医療機関で働くことに不安がなかったわけではありません。それでも彼は一人暮らし。また、友人と飲むことも遊ぶことも少なかったため、病院側がスタッフに課していた会食規制などのルールも苦になりませんでした。
「それを言うなら前の職場でも仕事が忙しく、友達と会うことは滅多になかったですから。それに自宅でのんびり過ごしたり、一人で外食や旅行するのも好きなので。むしろ、プライベートの時間が増えて充実しているくらいです」
ただし、給料は前職の平均35万円から20万円弱とおよそ3分の2に。こんなに減って生活できるのでしょうか?
「そこは問題ないですね。家だってずっと家賃6万円の1DKのマンションだし、月の支出も社会人になってからは家賃と生活費を合わせても15万円程度に抑えています。正直なところ、前はお金を使うヒマがないほど働き詰めだっただけですけど(笑)」