もはやジリ貧の立憲民主党…代表選候補4人の“主張”と、立ちはだかる課題
新たな立憲民主党のイメージを生み出せるか
立候補した4候補の経歴を見てみましょう。62歳で最高齢の逢坂候補が5期、小川候補が6期、47歳で最年少候補の泉候補が8期、西村候補が6期です。
経歴から、中堅クラスの議員が立候補して代表の座を争っていることが窺えます。中堅クラスといっても、4候補とも旧民主党政権で副大臣や政務官を務めた経験があります。そのため、旧民主党カラーを完全に刷新しているとまでは言えないでしょう。
当選したばかりの新人議員に、党の代表を任せるわけにはいきません。だから、ある程度の議員経験を求められることは仕方がないのかもしれません。旧民主党で多少の実績がある4候補ですが、これまでに前面に立って党や政権を引っ張ってきた議員ではありません。
そうした事情から、新たな立憲民主党のイメージを生み出せるのではないか? という期待が寄せられていることも事実です。
“開かれた会見”には多くの記者の姿が
とはいえ、代表選の話題が埋没してしまうのではないか? といった危惧もありました。9月に実施された自民党総裁選は、実質的に次の首相を決める選挙でした。そのため、国民的な関心が高まりました。
一方、野党第一党ながらも衆院選で議席を減らした立憲民主党からは熱気や関心が薄れていました。そうした事情もあり、11月19日の共同記者会見を取材に来る記者は少ないのではないか? 盛り上がりに欠けるのではないか?と考えられていたのです。
自民党総裁選の記者会見がコロナ対応を理由に平河クラブ(自由民主党の記者クラブ)の記者のみの参加に制限したのに対して、立憲民主党の代表選は記者クラブのみならず雑誌・インターネット・フリーランスの記者も参加できる、開かれた会見になりました。
そうした理由も重なり、4候補による論戦を間近に取材しようとする記者が多く現場へと駆けつけました。立憲民主党代表選の共同記者会見は予定時間を延長するほどの盛り上がりを見せました。集まった記者の関心事は、来夏の参院選です。新代表は2022参院選を戦う顔にもなりますが、野党候補の一本化を進めるのか? それとも方針転換するのか? そこに注目が集まりました。