結婚直前でフラレた28歳男性を救った「空気が読めない友人」の話
空気の読めない友人に怒り爆発
「メッセージを送った直後にFくんから電話がかかってきたんです。メッセージでだいぶ怒りはぶつけたはずだったのに、電話に出た瞬間大声で怒鳴ってしまって……。そしたらFくんが『そんなに彼女のこと好きだったんだね』って言ってきたんです。恥ずかしながらそれを聞いて号泣してしまいました」
フラレた後は笑って過ごすようにしていた大谷さんでしたが、本当はショックすぎて悲しみを上手く発散できていなかったのです。大声を出したことやFさんの一言によって。緊張の糸が切れ、そこで自分がそこまで彼女を好きだったことや本当にツラいと感じていること、そして彼女に怒りを覚えていることを自覚しました。
その後、しばらく泣き続けた大谷さんでしたが、Fさんはずっと静かに話を聞いてくれました。そして久しぶりの号泣による疲れとこれまでの心労からなのか、大谷さんは電話をしたまま眠ってしまったそう。
空気が読めないから信頼できる仲に
「僕が寝落ちした後にFくんから『気に障ることを言ってごめん』とLINEが来ていました。それとLINEで彼女の話題を出していたのは、元気づけたくて何かいいたかっただけだったとも。不器用すぎますよね。でもそれがFくんらしすぎて、なんだか笑っちゃいました」
このことをきっかけに、大谷さんはフラレたショックから立ち直ることができました。そして自分の気持ちと向き合うこともでき、晴れやかな気持ちで過ごせるようになったのです。
「今もFくんは相変わらず空気が読めない発言が多いですよ。でもだからこそ、ほかの友人のように変に気を使うことも使われることもなく、何でも言えて1番信頼できる友人になりました。Fくんもそう思ってくれていたらいいですけど、どうですかね……。これからもいい関係でいたいなと思っています」
<TEXT/つる>
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