大型店から撤退、今後は細々と経営か

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　今後についてみていきましょう。決算資料によると重荷となっている繁華街の店舗や大型店から撤退し、低コストで投資できる郊外型の中小店舗を推し進めるようです。焼き鳥居酒屋の「アカマル屋」「焼肉万里」などの新ブランド店がこれにあたるとしています。

　ちなみにコロナ禍で苦しむワタミも「焼肉の和民」を通じて再起をかけようとしており、居酒屋業界はアフターコロナで焼肉需要が伸びると見込んでいるようです。これ以外にも同社は官公庁・温泉施設内における飲食施設の運営を請け負うとしており、こちらは従来の店舗事業より安定性に優れ、コストは低く抑えられるはずです。

　従来の繁華街・大型店を中心とした事業から低コストな事業へと転換するようですが、以前ほどの規模にまで回復することはないでしょう。飲食店として規模を拡大するには人口の多い地域で多店舗展開するほかありません。

　財務の立て直しができたとしても今後は細々と経営を続けることになります。低迷を続ける株価も投資家が今後に期待していない証です。一方、安値で店舗が手に入るとしてワタミなどの大企業に吸収される可能性もあります。

＜TEXT／経済ライター　山口伸＞