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推しに月20万円投げ銭したのに…20代男性がアイドルオタクをやめない理由

コラム

「最悪の時期」にライブ配信にハマってしまう

 須田さんがハマったのが2020年の秋頃からだったそうで、このタイミングが「最悪の時期」だったそうだ。

「アイドルたちもコロナの影響でバイトができず、本当に毎日のように配信を始めた時期でした。なかにはサラリーマンのように朝9時から配信をはじめて、夜まで繋ぎっぱなしなんてアイドルもザラにいました。自分の推しだったアイドルもほとんど毎日、朝昼晩と3回のペースで行っていて。

 これがなかなかきつくて、平日昼間の配信はリモートワーク中に見ないといけないし、仕事に集中できないので、ミスも連発するようになってしまった。ある時は、配信をミュートするのを忘れていて、ZOOM会議中に大音量でアイドルの声が部屋中に響いたこともありました(笑)

 が、そんな仕事中にも熱心に応援していたアイドルが、最近トラブルを抱えて配信をやめたという。

累計で100万円は貢いだのに…

アイドルオタク

「年末くらいに配信のペースが落ちてきて、おかしいと思ったら運営が活動休止のお知らせを出したんです。調べたらそのアイドルが男関係で事務所をクビになったようで……。これまで100万円近くアイテム課金や投げ銭で貢いだのですが、全てが無駄になりましたよ。その日は思わず部屋の中で泣き叫んでしまいました」

 須田さんは痛い目にあいながらも、すでに他のお気に入りの地下アイドルを見つけているようだ。

「最近は素人の女性が副業でセクシーなライブ配信をすることも多くなり、アイドルたちも地下にいけばいくほどセクシー寄りになっています。自分がいま応援している子なんて、はじめから水着ですし、部屋の中をその格好でウロウロしたりするので、際どいシーンも多くて目が離せないんです。当分、仕事のミスも減らなそうです(笑)」

 仕事中くらいはライブ配信を見ないようにしたほうが良いとは思うが、今後もライブ配信などのリモートで活動するアイドルは増えそうなので、注目のジャンルなのかもしれない。

<TEXT/高橋マナブ イラスト/パウロタスク(@paultaskart)>

-[若者の「趣味で痛い目に遭った話」体験談]-

1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

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