“新入社員いびり”がヒドい女性上司の肩身が狭くなった、意外なきっかけ
どんな業界でも、新入社員を標的としたいじめ・いびりを経験したことのある人は少なくないようです。新人であることから「仕事を覚えるために」と過剰な要求や不可能な業務を押し付けられることも。
そんな新人いじめのエピソードを話してくれた飯田優(仮名・24歳)さんは、2020年の春、待望の福祉系の会社に入社しました。
憧れの会社に入社!ところがその実態は……
「大学の頃から憧れていた福祉系の会社に入社したんです。新しい生活に胸を躍らせてスーツで初出勤したのですが、新人を罵倒するベテラン女性社員がいたんです……」
当時の新入社員は、飯田さん含め2人のみ。初日に出勤すると、すでにもう1人の同期が40代の女性社員Nさんに怒られていました。
その後、怒られた理由について尋ねてみると「メモの取り方が遅い。こんなペースだと一生、仕事が終わらない」と言われたそうです。
「研修の担当がNさんだったのですが、理不尽な出来事だらけでした。大量のマニュアル本を渡されたのですが、1回で覚えられないと怒られるので、何も聞けずに毎日怯える日々でした。右も左もわからない状態で『しっかり動きなさい』と言われ、入社1週間経たずしてはやく辞めたい気持ちでいっぱいでした」
新人いじめで辞めていく社員たち
20人規模の小さな会社だったので、社長も同じ部屋で働いていました。飯田さんは社長にNさんについて相談しようと考えましたが、すぐにそれは不可能だと気がついたといいます。
「社長はとても優しい人柄なので、注意する姿を見たことがありませんでした。そんな職場で、社員の指示や取りまとめ役を行うのは実質、Nさんでした。一番長く勤めているベテラン社員だから、社長からは頼りにされていたんだろうなと思います。社長が信頼を置いているとなると、相談しても、止められる人はいないと感じましたね……」
入社して2か月が経過。新人へのいじめがなくなることはありませんでした。ある日、飯田さんは一緒に退勤した1人の社員と話をしました。
「その社員さんも私と同じようにNさんからのいじめを経験したことを話してくれました。そして、そのいじめが理由で、これまでに何人もの新入社員が辞めていったそうです」