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小柳ルミ子、不確かな未来より確かな今「人生はベストを尽くす積み重ね」

暮らし

 サッカーに対する溢れんばかりの情熱で、ユーロ2020が始まると一睡もしない日が続いたという小柳ルミ子さん@rumiko2020)。

小柳ルミ子

小柳ルミ子さん

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 現在69歳、『わたしの城下町』で歌手デビューしてから50年を数えますが、昨年、突然世界を襲った新型コロナウイルスの影響でエンタメ業界も大打撃を受けるなか、一度は引退を決意したといいます。そんなルミ子さんが、もう一度立ち上がる背景にあった奇跡の連続、そして「成長すること」について語ってくださいました。

コロナ禍で淡々と「引退」を考えた

――昨年2020年、コロナ禍で引退まで考えたとのこと。しかし、桑田佳祐さんが、週刊文春のコラムで「ルミ子最強伝説」(歌がうまい/エロい/踊りが上手い/芝居が上手い/脱げる ※原文ママ)と触れてくださった言葉に救われたそうですね。

小柳ルミ子(以下、小柳):ブログのコメント欄で、読者の方から桑田さんが私のことをコラムに書いてくださっているのを知りました。でも、実はその2日前(2020年7月14日)、私は4か月ぶりの仕事だったラジオの生放送で、はっきり「引退」を口にしていたんです。

 引退を考えた時の心境は、とても冷静でした。仕事がすべてなくなり、単純に、この世界に「小柳ルミ子」の椅子はもうないんだなって思ったんです。私に力がないんだな、私に魅力がないんだなと。だからすごく淡々としていましたね。そろそろ潮時なのかなと思って。

 だって、エンターテインメントのお仕事は、どうしたって聴いてくださる人、観てくださる人が必要で、かつそのオファーがないと成り立たない。でも、コロナ禍でもテレビに出ている人はいるし、動画で何かを発信するとか、いろいろなやり方はあるわけで……悶々としていました。

1週間遅れていたら私はここにいない

小柳ルミ子

小柳:そんななか、桑田さんが私に触れてくれた。まず最初に思ったのは〈神がかったタイミングだな〉ということでした。読者の方が文春を読んで教えてくれなかったら、私がブログのコメントを読む習慣がなかったら。あるいは桑田さんが書いてくださっていたとしても、発売が1週間遅れていたら、私はここにいませんでしたから。運命が、全部繋がっているんです。

 そしてコラムを読み終えた時、日本の音楽業界で第一線を43年間走り続ける桑田さんが、歌って踊って、色っぽくやってきた私のキャラクターをこうして認めてくださったんだから、まだまだ私はこの世界でやっていいんだな、もうちょっとやってみようかなっていう思いにしてもらえました。見ていてくれる人はいる。泣きました。

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