宇多田ヒカルが告白「ノンバイナリー」って何?“らしさ”求める社会への課題も
マイノリティとして認識されなくなる世の中に
宇多田ヒカルがノンバイナリーであることを公言したことにより、賛否両論がSNS上ではみられました。良くも悪くも注目されることは、社会の関心が向くようになったと同時に、まだまだ浸透していないことを意味します。
最近ではLGBTQについて語られるようにはなったものの、まだまだ課題があるのが現状なのです。男女二元論的な考えが浸透した社会で、いわゆるセクシュアルマイノリティ(性的少数者)である人は、自分自身のあり方を“あえて”公言しなければ、その人は必然的にヘテロセクシュアルでシスジェンダー、いわゆるマジョリティとして認識されます。つまり、その人のあり方がないことにされてしまうのです。
マイノリティ、マジョリティ問わず、個々のあり方は異なり、そのすべてが特別。そういった意味で、みんなが性の当事者となる認識をもつことで、過ごしやすい人が増えるのではないでしょうか。現在はセクシュアルマイノリティという存在を可視化させる段階ですが、将来マイノリティがマイノリティとして認識されなくなる世の中を願っています。
<TEXT/クィアマガジン「purple millennium」編集長 Honoka Yan>