芸能人の不安定なお金事情。住宅ローン審査にも苦労する
住宅ローン審査では「利益」をチェック
住宅ローンの審査でチェックするのはいわゆる売上ではありません。売上から必要経費を差し引いた利益を生活用の収入とみなします。従って、節税と称して交際費をたくさん使ったりするような生活をしていると、売上は高いのに利益は低くなり、住宅ローンが組めなくなるという事態に陥ります。
また、個人の所得税と法人の法人税の税率の差を利用して節税を図るケースもあります。所得税と住民税ですと最高税率は55%となり、手取りは収入の半分未満になります。そのため、芸能人の売上を一旦法人で受領し、法人が受け取った報酬を芸能人や家族従業員に払い出すことで、節税を図ることが可能です。
法人を通じて報酬を受領する場合は、法人の決算書が3期分必要になってくるでしょう。法人においても節税をしすぎると住宅ローンを借りづらい結果となります。
芸能人と住宅ローンの相性が悪いのは、収入が安定しない点、経費計上により収入が下がってしまう点にあります。その点、会社員や公務員の場合は、節税はほとんどできませんから、住宅ローンが借りづらくなることもありません。
そもそも芸能人は家賃を経費にすることもできるため、家を買う必要がないという事情もありそうです。やはり一般人とはお金の使い方がかなり違います。
芸能人の子供が私立に行くのは、見栄だけじゃない
芸能人の子育ては気を使うことが多いと考えられます。例えば公立の学校に入学すれば、一般人の子どもと同じ生活を送ることになります。PTAや保護者会、授業参観などは芸能人だからといって配慮されるとは限りません。子どもを通じて住まいやライフスタイルの個人情報が拡散しやすいリスクがありそうです。
そこで、誰もが進学する公立校ではなく、収入が高いなど限られた人しか通うことのできないインターナショナルスクールや私立の一貫校、その後は海外留学などの選択肢が出てきます。ちなみに、ざっくりとですが学費の違いは
■ 私立小学校:年間100万円~
■ インターナショナルスクール:年間200万円~
■ 海外留学:年間数百万円~(学費、滞在費)
となります。私立小学校に通わせるだけでも、一般の家庭では難しいのですが、入学者の身元やセキュリテイ面からも公立でないほうが安心なのでしょう。