現代人の脳はショート寸前。1分でリセットできる“マインドフルネス”
「すぼらマインドフルネス」を実践!その効果は…
小誌記者もさっそく「食べるマインドフルネス」を実践してみた。
普段はSNSをダラダラと眺めながら摂る昼食。だが、この日はスマホをしまい込み、まずはゆっくりと味噌汁を味わってみた。椀の形や温もりを手のひらで感じ、時間をかけて液体を口に含む。舌先に熱さを感じると同時に、だしの香りが口内から鼻に抜けていく。
毎日やっているはずの“食べる”という行為を、これだけ意識を向けて行ったのはいつぶりだろうか。時間にしてわずか3分足らずだが、それだけで心が落ち着き、体がポカポカしてくるのがわかる。
マインドフルネスを行う注意点としては、酩酊したときや極度に精神状態が悪いときは避けること。さらに先ほどの川野氏いわく、「前世や守護霊など過度にイメージを用いた瞑想を推奨する団体は、時に洗脳の恐れもあるので要注意」とのこと。
とはいえ、堅苦しく考えることはない。
「原則さえ満たしていれば、やり方は自由です。ぜひ『マイ・マインドフルネス』を見つけてみてください」(川野氏)
<取材・文/週刊SPA!編集部 イラスト/田中 斉>
【川野泰周】
精神科医・禅僧。80年生まれ。精神科医として勤務するかたわら、’14年末より臨済宗建長寺派林香寺住職に。『「精神科医の禅僧」が教える 心と身体の正しい休め方』など著書多数