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無給インターン、卒業ブログを強制…キラキラベンチャーのありえない裏側

コラム

「目標達成しなかったから、今月の給料は9万円! ごめんね!」

ベンチャー ビジネス

※イメージです(以下、同じ)

 SNS上でキラキラ輝いていた、とあるベンチャー企業に、ひと惚れし入社したという山田俊樹(仮名・当時22歳)さん。1日12時間以上、休日も働いていたのに、スズメの涙ほどの給料だったと言います。

ベンチャー営業職、基本給は10万円

 山田さんが入社した会社は、D2Cのフードテック企業。営業として採用されました。

「面談では『うちは基本給10万円と少ないけど、頑張れば頑張るほどもらえる仕組み。売上総利益の5%が成果報酬としてもらえる。今だいたい月の売上が1000万円ほどかな』と言われていました。話を聞いていると、少なくても45万円はもらえるだろうという計算でした。でも、入社して過去の売上を確認してみると、売上1000万円は“最大瞬間風速”だったんです

 面談でしっかり確認しておけば、最大瞬間風速だと見抜けたかもしれませんが……。

「SNSだと“成功している”ように見えたんです。社長はフードテック界隈で有名人ですし、社員さんやインターン生がやってるSNSもフォロワーが多くて。面談では『1年後の目標は年商10億円。成果報酬の上限は設定するけど、社員に還元したいからね。一緒にお金を稼ごう』と、ワクワクするような未来の話もしてくれました。なので、売上で困っている会社だとは思わなかったんです」

 ちなみに、個人の売上総利益が目標額を超えないと成果報酬がもらえない仕組みで、入社1か月目は目標達成しなかったと言います。

表向きは社員だけど、業務委託

スマホ 男性

「入社1か月目は、成果報酬がもらえるだろう、という売上高でした。本当にギリギリだったので、良かった〜と安堵しましたね。ですが、試作品の製造費用、撮影費用など、いろいろと“ご入用”だったみたいで……。『計算したら売上総利益の目標、達成しなかった! ごめんね! 今月は税込10万円で請求してね』という連絡が入りました。源泉徴収されて、約9万円が手取りでした」

 山田さんの場合、表向きは「社員」として振る舞わされていましたが、実際の契約は「業務委託契約」だったのです。

「フリーランスに憧れていたので、業務委託契約に抵抗はありませんでした。副業もOKなので、バリバリ働くぞ! という気持ちでしたね。けど毎日残業で、副業する時間はなかったです。貯金を切り崩して生活していました。大学同期はみんな大手に勤めていて、年収400万〜600万円ほど稼いでいるので、自分が本当に惨めでしたね」

 社内には社会人インターン、いわゆる“意識高い系”の学生インターンがたくさんいましたが、みんな無給で働いていました。

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