年収200万円でも「地方移住」を勧める理由。経験者が語る、住みやすい自治体
筆者は結婚を機に宮古島に移住
ちなみに筆者は神奈川県出身で、東京にある大学に進学し、その後、食品メーカーに新卒で入社しました。会社は銀座にあり、毎日満員電車(しかも、乗車率が日本一ともいわれる東西線)にゆられながら1時間かけて出社していました。その後、転勤により広島へ異動し、3年ほど住みました。転機となったのは入社6年目。結婚と子どもができたことをきっかけに家族で宮古島へ移住しました。
理由としては、夫婦共働きを前提とすると、どうしても「転勤あり」の働き方は私たちのライフスタイルには合わず、くわえて「子どもを自然豊かなところで育てたい」という思いもありました。
そんななか、妻の働いている会社が宮古島に新しくサテライトオフィスを構えるという話がもち上がり、「そこに行きたい」と手を挙げて、意を決して宮古島へ移住することになりました。こちらに来てすでに4年ほどが経過しました。
仕事はどうしたかというと、もともと営業職をしていましたが、現在は個人事業主として「ライター業」を生業としています。まったくのゼロからのスタートだったため、初年度の年収は200万円弱と、前職よりも大きく下がりました。ただ、幸い年を経るごとに収入は上がっており、楽しく生活ができています。
移住したことで世界が広がった
さて私自身、移住をしてよかったかと聞かれれば「はい」と答えます。宮古島の人口は約5万人。もちろん、都会のような刺激はありません。おしゃれなデートスポットや1日楽しめるショッピングスポットもありません。
ただ、東京にないものが宮古島にはたくさんあります。そして、それは宮古島だけでなく、どこの地方でも同じ。その土地にしかない魅力に出会えるのが、地方移住の醍醐味といえます。
また、移住をしたことで世界が広がったように思います。住む場所を変えるということは、周囲の環境をまるっと変えることです。仕事、人間関係、毎日買い物をするスーパー、ベランダから見える景色、すべてが変わります。
学生時代、国語が苦手だった私が、なぜか文章を書く仕事をしているから、人生わからないもの。それもこれも移住がきっかけです。もし「自分を変えたい!」と思うのであれば、試しに移住をしてみると思いもしない大きな変化や出会いが訪れるかもしれません。