インスタで15万人が共感、心理カウンセラーが教える「感情を上手く吐き出すコツ」
モヤモヤした感情が溜まったら?
――感情を吐き出すときのコツや、ポイントのようなものはありますか?
きい:とにかく、どんな形でもいいので皮膚より外側に気持ちを出すことです。例えば「わかっているけどできない」「行きたいけど行けない」「起きなきゃいけないのに動けない」といったように、頭ではどうすればいいかわかっているのに感情と体がそれについていけない時ってありますよね。
――ありますね。私の場合はそうなると、もう「こんなこともできないなんて……」と自分を責めるモードに入ってしまいます。
きい:そこでいったんストップ!①「ひとりグループライン」する、②言葉にならずとも「あー」とか「わー」といった声を出す、③紙に書く、なんでもいいので頭に浮かぶことをそのまま、まずは外に出してしまいましょう。
怒ってもいい、子供みたいでもいい、弱くてもいい、我慢しなくていいよと許すこと。理性の部分は後からついてくるので、先に感情にアプローチしていくことがポイントです。
――きいさんはそういったことがある時、実際にどうされていますか?
きい:私は布団から出ることができない時、布団の中で「ひとりグループライン」をしています。いきなり布団から出るのはハードルが高いので、ハードルを下げて、布団にいながら自分を受け入れるんです。「出たい」とか「出なきゃ」とは思わずに、吐き出すことだけをやる。
本心をそのまま外に出します。布団から出ることは「できない」のではなく「しない」。今の最善をやっているからいいんです。だから、自己否定はしない。先ほども言ったように、理性は後からついてくるので、いったん置いておく、というふうにしています。
<取材・文・撮影/望月柚花>
【きい】
心理カウンセラー。20代前半に統合失調症・適応障害を経験した「THE・ ネガティブ出身」。自分の現状を変えるため、自ら心理学や心理療法を学び抑うつ状態を改善した経験を持つ。インスタグラムでは心理学の考え方や心に関する知識をわかりやすい言葉と可愛らしいイラストで表現し、好評を博している。著書に『「私は自分が好き」と言うことから始めよう』(大和出版)、『しんどい心にさようなら 生きやすくなる55の考え方』(KADOKAWA)がある。
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