「ザコは相手にするな」発言の真意

――経営者として成功している株本さんなのにそれは意外です。

株本：僕はTwitterやYouTubeで「ザコは相手にするな」と言うんですけど、そのときの自分はまさにザコでしたよ。結局、1年で辞めてますし。

――どのような点でコンサルは向いてなかったのでしょうか？

株本：ベンチャー企業出身ということもあり、コンサルの働き方が合わなかったんだと思います。コンサルの場合は最初にまず調査をします。そのあと戦略設計をして、スケジュールを組んだあと動き始めます。

　ベンチャー企業の場合はまずやってみよう、から始まる。動きながらPDCAを回す働き方です。売上に直結する仕事以外興味ありませんし、ましてや資料作成に時間をかけてる人材なんて無能判定されますからね。将来、独立したいなら、就職先はコンサル企業よりベンチャー企業だと思います。

独立したいならベンチャー企業で

株本祐己さん

――なぜ独立するならコンサルが向いていないのでしょうか。

株本：どんな人でも起業はスモールビジネスから始めますからね。例えば大手コンサル会社で数千億円のＭ&Ａに携わった経験なんて、起業して大成功しないとその経験は活きませんよ。

　パートナーまで上がれば人脈はえぐいですが、マネージャーくらいだと決裁権者との人脈もさほど作れませんからね。最も重要な【人脈】【経験】の2つがそろわないので、大手コンサル会社就職は起業に向かないと思います。もちろん、DeNA創業者の南場智子さん（マッキンゼー出身）みたいに半端ない人もいますけどね。