年収700万円の“元ひきこもり”が語る「就活を早々に諦めた」理由
アルバイトで月10万を稼ぐように
そうした努力もあり、大学3年までに合格率25%前後の国家試験・基本情報技術者試験をはじめ、数種類の情報系の資格を取得。在学中からアウトソーシング系求人サイトのアプリ製作者募集などに応募して、外注スタッフとしてアルバイトをこなしていたそうです。
「今よりも製作スタッフの人手が足りてなくて、アプリならプログラムも簡単なものが多く、当時の自分でもなんとか対応できました。大学時代に接客系など定番のアルバイトの経験は一切なかったですけど、それでもプログラミングの外注で大学4年の時点では月10万円をコンスタントに稼げるようになっていました。
最初は単発だったクライアントからも継続して仕事をいただくことができて、これなら就職しなくてもやっていけそうだと自信にもなりました」
激務の合間を縫って難関資格に合格
大学卒業後は得意先から誘われて同社の契約社員に。出社は月数日のリモートワークでしたが、1日10~12時間労働と、かなりハードだったそうです。
それでも、忙しい中でさらなるスキルアップのための勉強も継続。24歳のときには、基本情報技術者試験の上位資格にあたる応用情報技術者試験にも合格。企業の社内ネットワーク構築といった、より高度な知識が要求される仕事にも対応できるようにしていったといいます。
「早い段階でフリーになるつもりでしたし、それだと誰でもこなせる程度の仕事だと遅かれ早かれ淘汰されてしまいます。つまり、生き残るためにより高度で最新の知識を常に吸収し続けなければならないと思ったわけです。資格だけじゃ決して有利にはなりませんが、実務経験とセットであれば武器になるんじゃないかなって」
ちなみに会社は2019年末で退職。独立1年目にコロナ禍という大変な状況でしたが、2020年の年収は約700万円。契約社員だった前年よりも200万円も収入がアップしたというから驚きです。